ようやく暖かくなってきた今日この頃。新入生にも、在学生にも、春と共に多くの出会いが訪れる。運命の人が現れるならば、この季節だ。あなたは、その幸運を掴み取ることができるだろうか。逃してからでは遅い。最善を尽くすべきだ。
新聞部が、その総力をあげて仙台のデートスポットを分析。これを読めば、あなたの運命がかわる、かもしれない。
青葉城址・松島ともに、有名な観光地であることは、間違いない。また松島には、仙台市民の間にデートスポットとして一定のコンセンサスがあるのは確かだ。
しかし、青葉城址はどうだ。「本当にデートスポットなのか」という、根本的な疑惑がないだろうか。「訪れたカップルは必ず結ばれる」というジンクスがあるらしいが、胡散臭い。
実際に訪れると、青葉城址の敷地内には、神社、土産物屋、仙台的お食事所と立ち並び、観光色が強い。唯一デートスポットらしい雰囲気を醸し出しているのが、仙台の街を一望できる見晴らしの良さか。
訪れたカップルに話を聞いてみると、魅力のなさは明らかになる。「他に行く所が思いつかなくて」または「何かのついでに」ここに来たらしい。
例外だったのが、山形から来ていたカップル。男の方が、「早朝、朝靄に煙る仙台の街を、朝日が照らしている」光景に感激し、それを見に来ていた。
ただし、使い方しだいで、青葉城址も素敵なデートコースに変わるかもしれない。例えば、三太郎の小径から植物園を経由して、青葉城址までひたすら散歩。空気がうまい。上りきったら神社で2人の相性を占おう。大吉でも出ようものなら、ジンクスの話とあいまって、ハッピーエンドは確実だ。
迷信と政宗が大好きで、体力が充実しているカップルは、ぜひこのルートを辿ってもらいたい。
次は松島を考察する。
松島といえば、松尾芭蕉もその絶景に呆けたほどの景観を誇る、はずだが、今は見る影もない。澱んだ海、建ち並ぶ土産物屋、縦列を組む観光客。カップルにはやや辛いかもしれない。
そう考え、福浦橋(渡ったカップルは別れるといジンクスあり)を渡るカップルに、松島は楽しかったか訪ねてみた。するとどうしたことか、皆口をそろえて松島を褒め称える。
たしかに、遠くから眺めるなら、松島は今でも絶景である。切り立った壁の白と、海の青、そして緑の木々の織り成すコントラストは絶妙だ。よく見るとその海にはゴミが浮かんでいたりと、細部に問題はあるが、そこらへんは気にならないのだろう。愛のサングラスで、醜い現実はシャットアウト。腐っても日本三景か。
ショッピングに行くのなら、どこが一番適当なのか。妥当なところでアーケード街か、デパートだろう。
仙台でアーケード街と言えば、やはり一番町界隈が最も使える。141、フォーラス、三越といった有名デパートが立ち並び、その他にもHMV、ドトール等、定番の店がそろっている。ただし、覗くのもためらわれるような、奇怪な店も多いが。アーケードなのに神社もある。
すぐ隣には国分町があり、簡単に呑みに行けるのも嬉しい。そうした利便性の高さからか、カップルばかり、本当にたくさんいる。また、夜になると、ストリートミュージシャンが多数出没。歌による縄張り争いがおもしろい。
雰囲気は、アーケード街の「道」的構造のためか、周囲の怪しさのためか、皆、目的を持ってセカセカ歩いている感じがある。アンケートの申し込みや、撒いているビラなど、気にも止めない。
一方、仙台最大のショッピングセンターとしては、モールがある。地下鉄長町南駅から直接繋がっており、アクセスの便も良い。
モールの店舗数はかなりのものだが、その割にはバラエティに欠ける。どの店も小洒落てはいるが、個性がないのだ。ただし、新しくできた映画館「MOVIX」は一見の価値あり。シアターが12部屋もあり、お勧めだ。
モール内は、家族連れとカップルが同程度の割合で混在している。ダイエーほどおばさん臭くなく、フォーラスほど若者ばかりではない。そのためか、非常に和やかな雰囲気が漂っている。
一番町とモール、どちらもショッピングには絶好の場所である。違いを述べるとすれば、一番町の魅力はその猥雑さ・多様性にあり、モールは安心感・均一性にある。では、デートコースとしては、どちらが適しているのか。
負けん気が強く、目的意識の高い人には、一番町をお勧めしたい。周りのカップルに負けないスピードで歩き、次々と店を制覇。充実感溢れるデートが可能だ。一方、のんびりしたい人には、モールが良いだろう。店が密集しているため、最小限の動きですむ。喫茶店の類も多い。
ただ、一番町は、同じ道を何往復もしたりして、ついつい歩きすぎる危険性大である。その点モールは、初心者向けかもしれない。疲れるデートは、ちょっと駄目だから。
AERとSS30、共に仙台有数の展望スポットである。週末になると昼夜を問わず、カップルが群れている。特に夜は、夜景を求めてうじゃうじゃいる。
AERは31階に展望テラスが、SS30には30階にスカイスクリーンがある。駅からの距離は、AERの方が近いが、SS30も歩いて5分程度であり、大差ない。
似たような両ビルだが、デート時、どちらを選択しても良いわけではない。それぞれの魅力を踏まえた上での、使い分けが重要だ。
まずはAERの魅力を述べてみよう。
東北一高いビルに上りたいという人は、迷わずAERに行くべきである。わずかではあるが、AERの方がSS30より高いからだ。
また、AERの展望テラスは2箇所あり、2通りの風景を楽しめる。特に、VIVRE,ams西武といった小生意気なデパートを、見下ろすことができるのは、AERだけだ。景観的にはSS30を圧倒する。
さらに、夜になると展望ラウンジは、レーザーによるプラネタリウムで飾られる。ただ、あまりに光が弱々しく、気付かない人が多いのが問題か。
財力を誇示したい人は、同じ階にある中華料理「聘珍樓」(へいちんろう)に入ってみても良いかもしれない。創業110年、日本で最初に広東料理を紹介した、格調高目の店である。行き付けであるかのごとく振るまえば、効果抜群だ。
一方、SS30も負けてはいない。魅力一杯だ。
まず、最も良い点は最上階の広さであろう。ゆったりと夜景を楽しむことができる。これに比べると、AERは手狭かもしれない。
さらに、20時には閉まるAERと違い、SS30は23時まで開いている。軽く一杯飲んだ後でも、充分に間に合う。
また、SS30の28〜30階には、各種レストランが揃い、食事をしながら景観を楽しむこともできる。値段もそこそこリーズナブルで、学生でも入ることができる。2人の夜景に乾杯である。
AERとSS30は、一長一短。時と場合で使い分け、常に最高のシチュエーションを求めよう。相手のことを常に思うこと。細かい気配りも、また愛である。