東北大学新聞:

シリーズ7大戦勝利への上昇気流①航空部

313号3面・大学
 国立七大学総合体育大会――七大戦。来年度は、本学が主管を務める。本学は過去四回の主管において、いずれも優勝を勝ち取っており、来年度も優勝への期待がかかる。 チームとしていかに勝利をつかみとるのか。そのために一人一人が果たすべき役割は何か。このシリーズでは、七大戦に向けて各学友会の現状を追う。第一回目は、来年の三月に競技が始まる航空部を取り上げる。
(313号)

上空千五百m。風を読み、蒼穹を駆ける。最高速度は、時に時速二百五十㎞にも上る。

 航空部の使用する機体は、推進力のないグライダーだ。ウインチを使い、凧の要領で滑走路より引き上げられる。そこから上昇気流を捉まえて高度を獲得し、一気に決められた旋回点を廻る。一周は約四十㎞。スタートしてから、ゴールゲートを通過するまでのタイムを競う。  

 競技の主眼は、自然との駆け引きにある。「グライダーの上手い下手は、上昇気流をいかに見つけるかで決まります」。航空部元主将、松岡さん(工・四)は語る。操縦技術は、誰にでもある程度身につくものであり、重要なのは気流を判断する力だという。

 グライダーの総合成績は、一人一人の挙げた得点の合計で決まる。人数に上限はなく、参加者の多いチームが有利になる。今年度、本学からは五名の選手が参加を予定している。優勝候補の名古屋大学に人数・実力ともに引けをとらない。

 しかし、誰もが大会に参加できるわけではない。大会までに、合計で六十五時間以上飛ばなければ、競技用機体の操縦は許可されない。松岡さんはチームの現状をこのように語る。「現在、自分も含めて、五人中二人が飛行時間をクリアできていません。僕は残り十五時間、もう一人は三十時間残っています。選手が一人増えるのは大きい。何としても飛行時間をクリアしていきたい」。

 松岡さんの、今回の大会にかける意気込みは強い。チームの勝利に、どう貢献していくのか。「なによりも、まずは参加できる状態になること。そして、三年が廻って来られないような悪天候の時でも、確実に得点することだと思います。こういう条件でこそ、気流を判断する経験が必要とされますから」。

「今までに積み重ねてきた、四年間があります。土、日はほとんど練習でつぶれてきました。最後の大会は、なんとしても勝ちたい」。松岡さんは語る。

 本来ならば、今回の大会は仙台開催の予定であった。気象や地形を熟知している分、大きなアドバンテージを得るはずだった。しかし、仙台の飛行場は使えなくなり、今大会は千葉で開かれる。慣れない会場での大会運営。その上で求められる勝利。航空部は厳しい状況に置かれている。

 それでも、松岡さんは力強く言い切る。「航空部は勝ちます。他の部の皆さんも、勝ってください。そして、総合優勝を勝ち取りましょう」。

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