東北大学新聞:

就職特集「自分を知ることが大切」~東北放送に聞く~


▼東北放送が求める人材

 一言で表すと、「自分の頭でものを考えられる人間」が欲しい。何か目の前にあることについて受身になるか、自分から打って出るか。今は受身になる人が多く、自分から動く人は少なくなっている。仕事をこなすとき、当たり前の事を決まったようにするだけでは足りない。それを越えて、自分で題材を探し、企画して、提案する能力のある人を望んでいる。 (314号)

創造性とまではいかなくても、仕事の中身の工夫でもよい。最近の人は真面目であるが、何をするにしても「こうすればいい」と言われた事をそのままする。それを続けていっては、新しいものはできない。「こうしたらもっといいのではないか」と工夫のできる人間を求めている。

こういった能力は、面接の受け答えや筆記試験の作文の論理構成から判断している。

▼一般企業の採用状況

 これは推測だが、かつての大企業は百人の採用計画があれば、百人に内定を出していたと思われる。しかし今は採用段階でいい人材がいなければ募集人数通りには採らない。人数揃えをしないのが当たり前になっている。

ただし、東北放送のように募集人数が一桁で全体の社員数が少ない企業では、そのようなことは難しい。社員が多数いる大企業ならば、採用計画の人数に多少達していなくても在職の人間でフォローできるのではないか。

▼面接の際に必要なこと

皮肉のようだが、そのような質問をすること自体が間違っている。人間対人間でぶつかり合う面接にマニュアルはない。

少なくとも想定問題の丸暗記はやめた方がいい。面接は、相手の質問にすぐに明確に答えられることが求められている。前もって答えを用意していては、相手の意図していることと大きなずれが生じてしまう。場に合った答えでもって、自分を表現しなければならない。

▼就職に際して必要な意識

仕事には、大小は別にして、すべてに責任が伴う。何をするにしても自分一人だけの問題ではない。自分の仕事の結果が、一緒に仕事をする同僚や相手に影響を与える。その状況で仕事をしているという意識は必要である。

▼今年度の学生の印象

 全体的におとなしく、志望動機の点で明確な反応が返ってこなかった。何をやりたいかを聞いても反応が鈍い。ひどい場合は、放送業界がどういうものかわかってない人もいた。

ここ近年、新聞もニュースも情報番組も見ていない学生が多く、何をやりたいのか伝わってこない。本当にマスコミを志望しているのか疑問を感じざるを得ない。

また、世の中の動きについて情報を得てないということは、それに関して日頃考えていないということである。

▼来年度の学生に求めること

就職試験のために何かするのではなく、希望する仕事の基礎をつくるために何かするべきだ。そして、自分が社会である程度の立場につくつもりならば、日々の世の中の動きに目を配ることは必要である。日常の生活で自分のやっていることの結果が面接に出る。

 また、自分が本当にやりたいことは何かをもう一度きちんと考えた方がいい。今からでは時間的余裕はないかもしれないが、自分を見つめ直すことが大事である。

▼東北の学生の印象

 東京の学生に比べて、のんびりしている。情報収集が遅く、五月にある東北放送の試験が初めてという人もいる。就職戦線そのものに対する認識が、東京の学生に比べて鈍い。周囲の学生の動きが全体的に遅いからかもしれない。この点は注意した方がいい。

▼学生に対するメッセージ

 一般企業は面接の比重が大きい。その面接で自己を表現するには、まず自分が自分自身のことを知らなければならない。就職活動を始める前に一度、自分は何をやりたいか、どういう人間で何を伝えていくのかをきちんと考えた方がいい。その方が、自分の言葉で自信を持って面接で答えられる。言葉は多少間違っていてもかまわない。『裸の自分』を見せるべきだ。

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