就職特集私はこうして公務員になった内定者インタビュー
――まず、公務員を選んだ理由を教えて下さい。
S.S.(以下S) 両親が公務員なので、就職前に仕事を選ぶ上で一番身近だった。他の仕事と比べて、公務員は常に自分のためにも沢山の人のためにもなる。あとはどんな仕事でもやれるっていう選択の幅の広さ、仕事の規模の大きさが魅力だった。 (314号)
R.S.(以下R) 公務員はきちんと休みが取れることと、安定していることが良くて選んだ。公務員の仕事は、地域の人のために還元されるし、責任感もある。色々な仕事ができて、色々な人に出会えるのが魅力だった。
――就職を意識し始めたのはいつ頃ですか?
R 大学二年ぐらいまで、就 職のことはあまり考えていなかった。でも公務員だと結構勉強しなくちゃいけないから、一般企業より早く準備を始めないと間に合わないのね。勉強のための教材を買ったのは三年の春、五月ぐらい。でも始めたのは十一月だった。
S 私は二月ぐらいまで、ほとんど就職のことは考えてなかったな。
――活動を始めてから内定までの流れを教えて下さい。
R 一次試験は筆記で六月下旬。合格したら二次試験で面接、集団討論があって合格したら採用。企業と似てるかな。
S 地方公務員の内定が出るのが、八月の半ば。私は八月で第一志望の内定をもらった。
R 国家公務員だと一次試験合格の後、二次試験として論文と筆記試験、面接がある。
それと平行して官庁訪問。決まるのは遅いと十月になる。
S 地方公務員だと、試験日が重なるから受けられる所が二つぐらいしかない。政令指定都市や県は大体六月の後半に試験があって、その後に他の市の試験がある。
R だから県と市を受けることはできるけどね。
――試験の内容と対策を教えて下さい。
R 筆記試験は企業と同じで一般常識と知能テスト。公務員だとそれにプラスして専門教科がある。
S 一般常識は時事問題とか。これは新聞を読んだ。でも、一般常識集みたいな教材で頭に入れたほうが効率的かな。
R 専門教科は法律とか経済。日本史、哲学、芸術も。センター試験みたいな感じかな。
S 範囲の広さがかなりつらい。でも広いけど深いわけじゃないから、すごく難しいわけじゃない。勉強を早めに始めておけば、その分早く終わるから安心できると思う。
R 勉強は、最初は教材を使って一日三十分から一時間やった。毎日はやらなかったけど。他に過去問を買って少しやったよ。教材は公務員の勉強に慣れるには役立ったけど知識はつかなかったから。問題を解いて覚えていった。
S 私は教材をやる他に公務員予備校にも通った。夜間コースに、四年の四月から六月頭まで約二ヶ月。集団討論や面接の練習をしてくれるし、論文を書けば見てもらえる。
――集団討論はどのような準備をすればいいのでしょうか。
R 集団討論は言い合いをするんじゃなくて一つのグループで話し合いをして、一つの結論を出すって形なのね。意見の内容によって審査するんじゃなくて輪の中でどういう役割を果たすか、協調性とかリーダーシップが見られる。
S 他の人の意見を聞いて新しい意見を導いたりとかフォローしたり、付け足したり。
R すばらしい意見を言っても受からない。
S これは練習でどうにかなったな。
R 私は結局、練習しなかった。だから、何が大事かって頭では分かっているつもりだったけど、実際には真剣になって忘れてしまった。自分を見てもらわなくちゃって焦って、自分の主張を言ってしまったりした。
S 練習するとまとめ方とか人の意見を、どう捕らえてどう次に進めていくか分かる。討論は流れだから、その流れをどうやって作っていくかは練習によって培われる。それに安心できた。練習を踏まえて、どう進めていけばいいか、見通しがついたので進めやすかった。
――何故、自分は採用されたと思いますか?
R 一次試験は運だったと思う。あんまりいい手応えなくて。いくら勉強してても、倍率が高いから落ちちゃう人っていっぱいいると思う。
S 私は勉強したものがうまく出た気がする。今まで二十何年間身に付けてきたものをうまく出せた。高校の時のセンターの知識とかが、まだ生きていたんじゃないのかなあって気がする。二次は公務員になりたい動機をうまく説明できたから。面接の全部の質問は、結局動機に集約されるのね。動機がはっきりしていると、面接でしっかり発言できる。それに自分でも納得して勉強できるし、自分の考えがまとまるから論文も書ける。それが良かったのかな。
――これから公務員を目指す学生に一言、お願いします。
R 最後は、どれだけ打ち込めるかに掛かってると思う。でも息抜きも大事だよ。息抜きしながら、少しずつ馴れていくと苦しくなく勉強できる。
S 就職活動自体は辛かったけど、友達や家族に支えてもらって何とかのりきれた。大変だったけど今思えば、良かったって思える。
R もうだめだって思うことがあっても、チャンスは来るから前向きに頑張って。次の試験に向けて勉強するとかね。
S 地道に努力をすれば、必ず合格すると言っても過言ではない。この時期他の仕事に興味が向く人や、公務員の勉強に飽きる人が多いと思う。でも、本当に公務員になりたいなら、自分を見つめ直して努力を続けて下さい。きっと報われます。
