東北大学新聞:

センター試験科目を変更5教科7科目へ

 本年一月、本学入試関係委員会は、入学選抜試験において受験生に課すセンター試験科目を今までの「五教科六科目」から「五教科七科目」へ二〇〇五年度より変更すると発表した。 (315号)

大学側の発表によると、今回の科目変更により文学部・教育学部で地理歴史・公民(倫理・政治経済・現代社会の三科目)から二科目選択となる。現在、文学部では地歴及び現代社会から一科目、教育学部では地歴・公民から一科目の選択となっている。今回の科目変更により事実上、受験科目が増加する。

また、理系六学部で理科の二科目受験が必須となり、学部によっては受験科目の指定を行う。具体的な理科指定科目および傾斜配点などに関しては、本年七月頃に「平成十五年度(二〇〇三年度)入学者選抜要項」上で発表予定である。

今回の科目変更の決定は、二〇〇〇年十一月に行われた国立大学協会(以下、国大協)からの提言を受けてのものである。国大協では近年の大学生の学力低下に対する危惧から、二〇〇四年度より地歴公民から二科目、理科から二科目選択受験を義務とする文系・理系の区別のない新しい受験方式を提言した。しかし、この提言に対し多くの国立大学は賛同せず、結果として今回の様に、文系に地歴公民を二科目、理系に理科二科目の受験を課す、文系・理系が分離した受験方式となった。

現在、学部学生を受け入れている九十五の国立大学のうち、二〇〇四年度からの受験科目変更の実施を発表している大学は七十九にも及ぶ。しかし、これに対して、全国高等学校校長協会は二〇〇一年度高校入学者(現在の高校二年生)に配慮して、同原則の導入時期を二〇〇五年度とするように国大協および各国立大学に要望書を提出した。

その中で、本学では全国高等学校校長協会の要望を受け入れ、二〇〇五年度からの実施を決定した。この事に関し、本学の入試関係者は「高校側の要望を聞く分、高校側にはしっかりとした教育を行ってほしいし、高校生にもしっかり学んできてほしい」と語る。

今回の「五教科七科目」化は、従来の科目削減の入試改革による、学生の学力低下への反省として新たに試みられたものである。実際の教育現場となる高校側も、生徒に幅広い教育を課すことができるとして好意的に受け取っている。しかし、国大協や本学入試関係者の間では、これによって多くの受験生が国立大学から、受験科目の少ない私立大学へ流れていくと考えられている。

また、現在のセンター試験の日程では地歴を二科目受験することはできない。そのため、社会の二科目選択は必然的に地歴で一科目、公民で一科目と固定される問題点もある。実際、今回法学部や経済学部はこの点を理由に二〇〇五年度での受験科目変更を見送った。以上のことから、法学部・経済学部、文学部は将来的に地歴からだけでも二科目受験できるようにセンター試験日程の変更を行うことを要望している。

学生の学力低下が指摘されるようになってから、随分と久しい。学力低下防止として国大協が提案した文系・理系の区別のない受験方式の理念は今回、実現されなかった。しかし、「研究第一主義」を掲げる本学にとって、文理の枠にとらわれない、幅広い教養を身に付けた人材は今後、必要となっていくであろう。

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