東北大学新聞:

教育情報学専門の大学院新設インターネットスクールを管理・運営

四月一日、本学に教育情報学を専門とする大学院である教育情報学研究部、教育情報学教育部がそれぞれ新設された。(316号)

また、これまで「ネット開放講座」などの大学教育の開放事業を行ってきた本学大学院教育学研究科附属大学教育開放センターは、三月三十一日をもって廃止され、教育情報学研究部に統合された。今後は研究部の中の「大学教育開放論」研究部門として、さらに活動を拡大させる。  

研究部はIT教育についての研究機能を受け持ち、教育部はIT教育のスペシャリスト育成のための大学院教育機能を受け持つ。こうした設置形態は本学では初めて。

研究部には、教授など研究者が所属する。内訳は専任九名、客員二名の合わせて十一名。教育学や心理学から情報工学まで、多様な人材を幅広く揃え、様々な学問分野の協同効果を狙う。

研究部は「IT教育システム論」「IT認知科学論」「IT教育アーキテクチャー」「大学教育開放論」「比較IT教育論」の五分野に分かれる。それぞれの視点から教育における効果的なITの活用方法について研究を進めていく。

また、研究部は四月から一部試行の始まった「東北大学インターネットスクール」(ISTU)の運営・管理を担当する。IT教育についての研究成果をISTUの運営にフィードバックしていくことで、より効果的な運営を目指す。

教育部のスタッフは、研究部の教授らが兼任する。修士課程の定員は十二名、二〇〇四年度からは博士課程五名が加わる。

教育部の学生にとってISTUは、IT教育について研究していく実習の場となる。ISTUのコンテンツは、その講義を担当する教官がそれぞれ作成するが、教育部の学生はその教官をサポートし、コンテンツの作成に携わる。実際に作成していく過程を経験することで、実践的な知識や技術を身につけていく仕組みだ。

また、教育部を卒業すれば、教員資格を持つ学生は、さらに高等学校などの情報教育担当の教員資格を取得することができる。

教育部は十月に来年度の大学院入院試験を行う予定。また、本年度分について定員に余裕があるため、十月に本年度の分の秋募集も行う。本年度は募集を開始するのが四月二日からと遅かったため、七名の応募に留まった。

研究部と教育部は、昨年度まで教育学研究科があった場所の三階と四階を使用する。教官用の研究室のほか、学生用の教室、ISTUのコンテンツ作成用のスタジオとなるデジタルコンピュータルームなどが設置される予定。将来的にはISTU用の新棟の要求もしていくという。

これまで、本学の大学院は教育機能と研究機能が一体となった「研究科」型の大学院だった。しかし、「研究科」では教官が研究の成果によって評価されるため、研究至上主義に陥り、大学院生に対する教育がおろそかになることがあった。

今回の新大学院の設立にあたり、本学は教育と研究を分離した上で、教官は兼任させる形態をとった。この形態では、教官は研究成果だけでなく、教育成果も求められることになる。これにより、研究至上主義の弊害を取り除き、より質の高い大学院教育を実現していく。

こうした大学院の設置形態は、九州大学や東京大学などでも既に取り入れられており、今後さらに全国の大学に広がる可能性がある。

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