片平キャンパス建築群産業遺産に認定
四月二十八日、片平キャンパスの近代建築群が産業考古学会によって推薦産業遺産に認定された。それを受けて、五月十一日産業考古学会総会において遺産認定の表彰が行なわれた。 317号
片平キャンパスには、明治、大正時代に作られた近代建築が多く現存する。認定を受けた近代建築群の中には、現在は放送大学宮城学習センターとして使われている旧東北帝国大学理学部生物学教室や、本学の記念史料館などの建築物が含まれている。
今回は個々の建築物ではなく、近代建築群として一括して産業遺産の認定を受けた。認定された理由として、学都仙台の発祥の地としての片平キャンパスの意義や、仙台最古のコンクリート建築などを含む近代建築群の歴史的、学術的な価値が挙げられる。
産業遺産認定による法的拘束力はないため、大学には建築群を保存する義務はない。しかし大学側はできる限り建築物を保存していく方向だという。
しかし、片平キャンパスについては現在、青葉山へ移転する計画が進められているため、建築群について、全てを保存するのは難しい。これに対し大学側は、重要なものを選び、移築できるものは移築したいという。また、建築物を一つの場所にまとめ、「学都仙台メモリアルパーク」として保存、活用する計画も挙がっており、この計画については市民からの支持も多い。
産業遺産認定について馬渡尚憲副学長は「ありがたい。光栄です」とコメントした。青葉山キャンパス移転への影響については、「移転には工夫が必要になるが、迷惑だということはない。大学側も今回の産業遺産認定によってあらためて建物の価値を認識した」と語った。
今回、片平キャンパスの近代建築群は市民によって推薦された。産業考古学会へ推薦した片平たてもの應援團(※)代表の桜井久美さんは、産業遺産認定について、「うれしい。遺産に認定されたことで、市民の間で片平キャンパスがもっと話題になると思う」とコメントした。
また本学への要望として「建築物の修理は気を使って行なってほしい。その場しのぎの修理によって史実にないものを付けたすなど、建物本来の形状や美しさを損なわせることはしないでほしい」と語った。
