脳死肺移植元患者死亡本学の関連性薄い
二〇〇〇年三月に本学加齢医学研究所附属病院(当時)で、国内初の脳死肺移植手術を受けた女性が、今年の六月十日に死亡していたことがわかった。死亡は移植手術によるものではなく、肺の血管に血栓が詰まる肺塞栓病によるものと見られている。319号
一昨年、女性は肺リンパ脈管筋腫症の治療のため、同病院で脳死肺移植手術を受けた。手術後、同年六月に退院、十月からは少しずつ仕事に復帰し、約二年間おおむね問題なく生活していた。しかし、今年六月十日の早朝に突然、肺塞栓病の症状を訴え、東京都内の病院で治療を受けたが、同日午前中に死亡した。
死亡の原因となった肺塞栓病は、血液の塊である血栓が血管を通って肺に流れていき、肺の血管が詰まってしまう病気である。女性は若い頃から、リンパ液が腹水や胸水として体内に溜まる、リンパ脈管筋腫症を患っており、これに対する処置として体内にカテーテル(人工管)を入れていた。しかし、このカテーテルを入れていたことが肺塞栓病を引き起こしやすくし、今回のような結果を招いたという。
女性が死亡したことについて、手術を担当した本学加齢医学研究所の近藤丘教授は「非常に残念だ。予想外の出来事で大変驚いた。手術した部分以外の所にも注意を払う必要があった」と語った。また、遺族たちも同様に、女性が前日まで普段通りだったため、突然の死に驚き、悲しんでいたという。
