東北大学新聞:

青葉山訴訟和解へ キャンパス移転へ大きく前進

昨年十二月十三日、仙台地方裁判所(以下、仙台地裁)において青葉山県有地訴訟の和解協議が行われた。この和解協議で県、カントリークラブ双方が和解案を受け入れる事で大筋合意した。この合意によって青葉山県有地訴訟に解決の見通しがつき、本学の青葉山キャンパス移転計画は大きく前進することとなった。 323号

青葉山県有地訴訟とは、仙台カントリークラブが現在使用している青葉山の県有地について、県が明け渡しを求めて行われている訴訟である。

本学は以前よりキャンパス統合のため、片平・雨宮キャンパスの青葉山への移転を予定している。しかし青葉山県有地の所有権がどちらにあるかが確定されないため、計画が宙に浮いたままになっていた。和解案には青葉山の所有権が県にあることが明記されており、本学が県より青葉山県有地を購入するめどがたった。

本学は昨年七月に、訴訟の早期解決を求める嘆願書を仙台地裁に提出している。移転を待つ建物の老朽化などの点を考慮し、訴訟の長期化は望ましくないと判断したためである。

県議会においても相沢光哉県議が中心となって本学のキャンパス移転を推進する「学都仙台の発展を考える県議の会」が結成されており、これらの動きが訴訟の解決を早める要因の一つになったといえる。

青葉山県有地訴訟は一九九七年十二月に提訴され、県とカントリークラブの両者とも主張をゆずらないまま五年が経過していた。訴訟の長期化を危惧した仙台地裁は 昨年度九月、双方に和解を勧告し、昨年度十一月から和解協議が行われてきた。十二月二日に行われた和解協議では田村幸一裁判長から具体的な和解案の骨子が提示された。

和解案には、①青葉山県有地が県の所有であることを確認する点の他に、②土地の明渡しを三年間猶予する、③県はカントリークラブに解決金として二十億円を支払う―などの点が内容として盛り込まれている。この和解案について県、カントリークラブともに大筋で合意し、和解協議が成立する見通しとなった。

今後は和解協議の成立に向けて県、カントリークラブそれぞれの側が和解案について内部の承諾を得ていく。県は二月中旬に行なわれる県議会において議決を取り、承認を得る。カントリークラブは一月に会員向けの説明会を行い、二月に開かれる株主総会で会員からの承認を得る。双方とも三月ごろに正式な承認が得られる見通しになっており、和解はその後正式に成立する予定である。

和解案が成立した後は土地の明け渡しをするための具体的な作業に入る。最初にする作業は和解案の詳細の決定である。提示された和解案は大まかなものであり、受け渡しの期日などの詳細を県、カントリークラブ双方で協議し、決定する。

他の作業としては、売却のための土地の鑑定、ゴルフ場の建物の撤去などが挙げられる。これらの作業は和解成立後から土地の明け渡しまでにとられた三年間の猶予期間の間に行われる。

青葉山訴訟に和解解決する見通しがついたことについて、県庁管財課課長の平塚滋さんは「土地の所有権が県にあると認められて良かった。訴訟が長引くのもどうかと思う。県は県民のために仕事をしているのだから、円満に解決できて喜ばしい」と語った。

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