東北大学新聞:

語学アラカルト 教官により十人十色 英語

英語は他の言語と違い、高校までである程度の知識がついている。だからこそ、大学ではどんな英語の授業をするのか、かえって不安な人もいるだろう。大学の英語とはどのようなものなのだろうか。 お祝い号2面・大学


授業の内容は教官によって十人十色である。たとえば英字の新聞や雑誌、エッセイなどを和訳させるリーディング主体の授業もあれば、日常会話や討論などをするオーラル主体のものもある。英語の教官は熱心な人が多いようなので、こちらも気持ちで負けないように授業に臨もう。

また単位の認定についてだが、これは教官にもよるが、出席が重視される傾向にある。いくら試験の成績がよくても、欠席が多いと単位は習得できない。しかし逆に言うと、まじめに予習をして出席さえしていれば、単位習得はそれほど困難ではない。授業が面白くないと出席する気がおこらないかもしれないが、後になって英語の単位が足りなくなって困らないように授業には出るようにしよう。

高校までと違って大学では入試を意識する必要がなくなる。よって文法や単語にあまりとらわれることなく、その分英語圏の国の文化を学ぶことができる。真面目に授業に取り組んでいれば、就職や留学のときなど、後になって自分のためになることがあるはずである。


苦労を背負う価値あり
フランス語
英語と並んで、国際社会で多く使われるフランス語。そのおしゃれなイメージからも、フランス語を選択しようと考える人も多いと思う。しかし、このフランス語というのは、実はなかなか厄介な言語である。

まず初心者にとって面倒なのが発音である。ローマ字読みすれば大丈夫なスペイン語やドイツ語とは違い、フランス語の発音は結構難しい。とりあえずいくつかの法則があり、それを暗記すれば知らない単語でも読むことができる。しかし慣れないうちは苦労する。

さらに苦労させられるのが名詞の性である。フランス語の名詞は男性名詞、女性名詞、中性名詞の三つに分けられる。それによって後に続く動詞や形容詞が変化するのである。

また動詞の活用もフランス語を学ぶ上では重要である。フランス語は活用の種類がとにかく多い。一つの動詞が、人称や時制によって実に四十種類以上に変化する。さすがに全種類覚える必要はないが、それでもある程度の暗記は避けては通れない。

この様にフランス語の学習は、きちんと文法を暗記しているかが大きく物を言う。試験の時に辞書や教科書が持ち込み可であるならばともかく、そうでない場合は、これらの暗記は必要不可欠である。

しかし、フランス文化に興味がある人にとって、これだけの苦労を背負う価値はある。授業では日常なかなか触れられない、フランスの小説や映画などが教材として使われることが多い。また先生のフランス留学の話も聞かせてもらある。怖がらずにフランス語を学んでみてほしい。


日頃の勉強が大切
ドイツ語
ドイツ語は難しい。そう思いドイツ語を敬遠しようとている新入生は多いだろう。確かに難しいところもある。しかしその分、単位を取れた時の達成感はとても大きい。

ドイツ語には暗記することが多い。例えば、動詞などの語尾の変化を覚えなければならない。というのも、ドイツ語の名詞には性があり、それによって動詞や形容詞の語尾が変化するからだ。

そんなドイツ語にも楽なところがある。それは発音と語順である。ドイツ語の発音はほとんどがローマ字読みであるため、初対面の単語でもある程度読める。また、語順はほぼ英語と同じなのでそれほど苦労はしないだろう。

授業形式は教科書を訳すか問題集をこなしていくというものが多い。多くの教官は学生に当ててくるが、中には一人で勝手に進める教官もいる。しかし、出席状況も評価対象なので、どちらにしても授業をあまり休まないほうがよい。

試験は教官によって個人差はあるが、難しいものが多い。したがって、普段授業に出ず、テスト前だけ一夜漬けしても高得点はなかなか期待できない。やはり、普段から授業に出て出席点を稼いでおく方がいいだろう。出席点をたくさん稼いでおけば、試験の点はそこそこでも単位は取れる。   

ドイツ語は確かに暗記することも多くて容易ではないが、難しいからと敬遠せずにドイツ語に挑戦してみてはどうか。


迷わず選択しよう
ロシア語
もしもあなたが、ボルシチ、ピロシキ、ウォッカ、マトリョーシカといった言葉の響きに、快感を覚えずにはいられないような人であれば、迷わずロシア語を選択しよう。

 ロシア語の学習は、まずキリル文字を覚えることから始まる。一文字一文字、丁寧に学んでいく。もしあなたが、この官能的で怪しげな文字に魅力を感じてしまったならば、迷わずロシア語を選択しよう。

意外だと思うかもしれないが、ロシア語の発音は、英語よりもむしろ日本語に近い。つまり、日本人にとってみれば、ロシア語は英語よりも学びやすいということになる。万が一、そんなロシア語に、えも言われぬ不思議な親近感を覚えてしまったならば、迷わずロシア語を選択しよう。

ロシア語の文法は易しい。それに、語順もデタラメで構わない。また、単語の変化はドイツ語やフランス語などに比べて少ない。仮にあなたが、そんなロシア語文法の美学を知り、実際に触れてみたいと思ったならば、迷わずロシア語を選択しよう。

ロシアという国への関心が低いのか、それともイメージがよくないのか、ロシア語を選択する人は極めて稀である。年によっては十人未満、ということもある。そのため、一回の授業で何度も当てられる。しかしこれは、逆を返せばひとりひとりにきめ細かい指導が行き届く、ということに他ならない。もしもあなたが、そんな少人数教育を望み、新たな言語で人とは違う世界を広げたいと願うのであれば、迷わずロシア語を選択しよう。


手堅く楽しい
中国語
中国語は楽しい外国語である。中国語は漢字を用いているが、日本語の漢字とは字体、意味などが基本的に異なる。その違いを発見することに中国語の楽しさがある。

中国語の発音は日本の漢字の音読みとは大きく異なる。中国語には四声というものが存在し、これは四種類に声の高低を変化させることである。また、発音するときに息を出すか出さないかで異なる発音になってしまうものもある。これらを発音し、聞き取ることが中国語を学ぶ上でとても難しく、授業でも最初の一ヵ月はこの練習を行う。

また、中国語の字体には簡体字というものがあり、漢字を簡単に書いた形となっている。見た目で何の漢字か想像できるものもあれば、まったく想像できないものもある。

 文法は基本的には英語に似ている。ただし、時制や動詞の変化がない点では比較的簡単といえる。

授業は発音、聞き取りを重視して行われる。教科書も内容は日常会話で、中国の習慣なども同時に学べる。

中国語は学び始めが肝心である。最初の段階で発音、聞き取り練習をしっかりやらないと先生が話す中国語が意味不明になってしまう。逆にそれさえしっかりやれば、後は苦労することはない。また、中国語は近年履修者が増えているので、ノートを貸してくれる人材が豊富だ。手堅く単位をとりたいなら中国語がお勧めである。


プレゼン重視
スペイン語
多くの人がスペイン語と聞いても、あまりピンとこないであろう。一見マイナーと思われがちだが、南米などを筆頭として、世界中で数億人に使われている。

教授によって多少差があるものの、スペイン語の授業は「話す」ということに重点を置いている。そのため、文法などよりも会話に比較的多くの時間を費やす。ただし、会話中心とはいっても、身構える必要は無い。スペイン語で使われる文字は、基本的にアルファベットで、しかも、発音はローマ字読みである。少し厄介なのは、名詞によって形容詞が変化することだろうか。しかし、単純な規則さえ覚えてしまえば、なんとかなるだろう。また、教材も簡単なものなので、さほど心配する必要は無い。

授業はプリントやビデオなどを使って進められ、そこで出た表現を隣の人と会話形式で練習する。その中で、アシスタントが不自然なところを指摘してくれるので、より自然なスペイン語を身につけることができる。

その他にも、リッキー・マーティン、ジェニファー・ロペスなどのスペイン語の歌を歌ったり聴いたりするので、スペイン語独特のリズムやイントネーションを体感できる。

そして、スペイン語の授業の中で一番の特色がプレゼンテーションだ。これは、授業で学んだ表現をみんなの前で、スペイン語を使って発表するというもので、一年に数回行われる。そしてその出来は成績に大きく反映される。

いずれにしろ、授業は会話が主となるので、英語で文法ばかりやらされてうんざりしている人や、話し好きな人にとっては絶好の語学といえるだろう。

話せる力を身につけよう
朝鮮語
最近、韓国・北朝鮮の話題が毎日のようにメディアを賑わしている。サッカーワールドカップの共催を機に巻き起こった韓国ブームは、まだまだ冷めておらず、朝鮮語を学ぶ人も増えている。

朝鮮語は、文章の語順が日本語と同じであり、日本語を話す私たちにとって習得しやすい言語だ。日本語の順番で単語を当てはめて行けば文章になるため、文法で苦しむことはない。その分、会話表現や発音を重点的に勉強することができ、話せる力がつく点が特徴と言える。

授業はハングル文字の読み書きから始まる。ハングル文字は、発音の仕方を元に規則的に作られているため、ルールさえ覚えればすぐに書けるようになる。ただし、母音や子音の数は日本語よりも多いので、発音を身に付けるのには時間がかかるだろう。

授業の進度は速く、覚えるべき会話表現や単語がどんどん増えて行く。「一度や二度くらい大丈夫だろう」と授業をサボっていると、テスト前に苦労することは確実だ。

毎回の授業にはティーチングアシスタントとして、韓国や中国の朝鮮族出身の留学生が付く。正しい朝鮮語を学べる上に、韓国の生活や文化の話も聞けて、勉強する意欲が湧く。また、朝鮮語の授業は全学部共通であり、他学部の友達ができるかもしれない、という嬉しいオマケもある。

朝鮮語はドイツ語や中国語に比べればマイナーな言語かもしれない。しかし、どうせ学ぶならある程度話せる力を身に付けたい、と思う人には朝鮮語をお勧めする。


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