東北大学新聞:

新司法試験合格率、50パーセントの見込み

 2月28日、法務省は、2006年度新司法試験の合格者を900名~1000名とする計画を発表した。新司法試験を始めて受験することになる、既習者課程の初年度卒業生は2400名程度とされており、合格率はおよそ50%となる見込みだ。(341号)


 そもそも、法化大学院を設立する際、新司法試験の合格率は8割を目標にするとしていた。しかし、昨年10月7日に研修所不足などの理由から、法務省は初年度合格率を32%程度とするとした発表をしていた。
 それに対し、弁護士会や、いくつかの法科大学院の連盟などが反対の声明を出していた。特に大宮法化大学院を中心とした、東日本法科大学院研究科長等懇談会には、本学の法科大学院も名を連ねており、合格者を増やすよう働きかけていた。
 東日本法科大学院連盟の声明は、「法科大学院設立の目的は、受験者に、詰め込み式の勉強ではなく、実務に役立つ知識を身につけさせることにある。合格率が低いと、講義が試験対策になりかねず、当初の目標が達成できなくなる恐れがある」としている。
 将来法曹を目指して勉強をしている法学部の学生は、「32%が50%になったところで、初め言っていた80%には程遠い。数百万の学費を納めても、50%しか合格しないなら、現行の司法試験も視野に入れなければならない」と戸惑い気味だ。
 また、初年度の新司法試験を受けることになる法科大学院新2年の男性は、「自分は学部からそのまま法科大学院に入った。現行の司法試験の合格率が3%程度だったので、昨年発表された新司法試験の合格率が30%前後というのも、それほど悪い数字という風には考えていなかった。ただ、8割程度の合格率というのを聞いて、現行の司法試験を受けるのをやめて大学院に入った人の中には、約束が違うと言う人もいる」と述べている。未修者コースの法科大学院新2年の男性は、第2回目の新司法試験を受けることになる。「まだ情報が確定していないが、振り回されないようにしたい。未修者コースという事もあり、今は基礎固めしっかりする時期だと思う。一度社会に出てから法科大学院に入った人は、不安も大きいようだ」と話す。
 いずれにせよ、5割の合格率では、休職してまで法科大学院に入ろうという人も少ないだろうし、当初の目的の一つである、幅広いバックグラウンドを持つ人材を集めるというものの実現もあやぶまれる。よりよい制度確立に向け、さらなる検討を加えて欲しい。

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