川島教授がゲームを監修
本学未来科学技術共同研究センターの川島隆太教授が監修するゲームソフト『東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授の脳を鍛える大人のDSトレーニング』(以下、DSトレーニング)が発売される。(342号)
川島教授といえば、一連の『脳を鍛える~』などの著書に代表される脳トレーニングのパイオニアである。これまで、主として出版物でトレーニング法を紹介してきた川島教授だが、今回ゲームという新たなメディアへの進出となる。
川島教授は『脳を鍛える~』をゲームソフトとして開発するという話を聞いたとき、特に驚きはなかったという。ゲームメーカーの、人の脳の反応も指標として開発を行うべきという考えは、川島教授の脳科学の研究を生かせるものであったからだ。今回のゲーム監修を、「脳科学という基礎学問の成果を、社会に還元する試み」と川島教授は話す。
監修にあたり気をつけたのは、前頭前野を確実に活性化可能なゲームにすることであったという。川島教授は、ゲームをプレイすると前頭前野の活性化に抑制がかかることが多いということを発見していた。それならば、脳科学の手法を存分に生かして脳を活性化させるゲームを作ってやろう、というのがモチベーションの1つだったと川島教授は語っている。
このDSトレーニングというソフトは任天堂の携帯ゲーム機であるニンテンドーDSに対応している。このハードはタッチペンによる直接入力やマイクによる音声認識機能を備えている。川島教授は、「手書き入力や音声入力の仕掛けは、いろいろなことができる可能性を持っていると感じている」と、同機種を評価している。
これまで、書籍が主だった『脳を鍛える~』。ゲームとこれまでのものとの違いについて、「前頭前野を活性化するための方法が異なるだけです。大きな違いはないと考えています」と川島教授は述べていた。
ソフトの出来について川島教授は、「ソフトは面白いと思いますよ。(個人的には)満足度は微妙です。なぜかはソフトに触ってみれば分かってもらえると思います。機能的には100点ではないでしょうか」と答えてくれた。
今後のゲームとのかかわりについては、
「あまりありません。あくまで私たちの研究の目標は脳と心の関係を突き止めることにあります。ですが、独立行政法人化された大学は研究成果を社会還元することも求められています。私のもう1つの役割は脳科学という学問を社会が応用することによって、新産業を創世することが可能であることを示すところまでだと思っています。その先のお金儲けは、企業がやればいいのです」とのことだ。
DSトレーニングは希望小売価格2800円(税込み)で、5月19日発売予定。
