NICHe、半導体・ディスプレイ産業の育成事業を開始
経済産業省が行う産学連携製造中核人材育成事業で本学NICHeの提唱する半導体・ディスプレイ産業の育成事業が採択された。6月7日、同省によって発表された。
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現在の産業が技術の高度化を受け、製造現場における中核人材が不足に陥る可能性があることが背景にある。
そういった状況を受け、本学NICHeは前年度、事業に先駆けて同省から半導体・ディスプレイ産業における人材育成に関する調査事業を委託されていた。調査は1月から3月にかけて行なわれ、各企業の現場責任者に人材育成に関するアンケートを実施し、回答を得た。
今回の事業ではその調査に基づいた育成プログラムが計画、実施される。
事業は7月から実施され、1年目にカリキュラムの開発、2年目には実際に育成事業が運用される。経済産業省が補助する予算は約1億円で、事業後にこのプログラムが同省の補助なしに運用されることが採択の条件となる。そのため、事業の管理運営をテクノロジー・アライアンス社に委託し、事業の効率化を図る。
1年目のカリキュラム開発では主に、本学が今までに培ってきた研究内容がテキストとして編さんされる。
プロジェクトのサブコーディネーターである井上教授は、「半導体分野において重要な技術であるウルトラクリーンテクノロジー(UCT・製造環境の浄化技術)とフラクチュエーションフリーファシリティー(FFF・製造環境の安定を実現する技術)の両技術をふまえた、本学の強みを活かしたテキストが作成できる」と意気込む。
教育プログラムの対象は35~50歳前後で、製造現場においてリーダーシップを発揮する人材、またその候補者となる。最終的には知的財産管理、価格競争、マーケティングなどの産業分野を包括的に把握する中核人材を育成することを目指す。
実際には春夏秋の3回の集中講義と、月1回の定期講義が行われ、実習講義も組み込まれる。事業責任者の大見教授(NICHe)を始め、多くの本学教員が講義を担当する。実習講義では本学の未来情報産業研究館が使われ、最先端のUCTとFFFを備えた環境による実習が可能となる。
井上教授は「今までも個々の専門家は高い技術を持っていた。しかし、それぞれの専門を超えて事業に携わる人材は少ない。その育成こそが産学連携における大学の役割であるが、日本はアメリカなどに遅れをとっている。こういった状況をふまえ、今回の事業で日本の半導体産業が自動車産業のようにトップの位置を確保できるよう、この機会を活かしたい」と語った。
