東北大学新聞:

本学薬学部6年制採用へ

本学薬学部で18年度入学者から6年制が導入される。昨年、学校教育法と薬剤師法の一部が改定されたことによるものだ。(345号)


薬学部6年制は20年以上前から議論され続けてきた問題で、ついに昨年実現された。現在の医療現場が高度化し、薬剤師は薬を処方するだけでなく、服薬指導や薬歴管理、薬害防止のためのリスクマネジメントを求められていることが背景にある。
本学では、現在の定員80名の総合薬学科から、6年制の薬学科と4年制の創薬科学科に再編される。入学時は両学科共通で募集をし、3年次に学科の選択をする。薬学科は薬剤師の養成、創薬科学科は研究者・技術者の養成が目的だ。
定員は薬学科が20名、創薬科学科が60名。この定員数は、これまでの卒業生の薬剤師としての就職率が20%程度であることを考慮にいれて設定されたものだ。また、少人数で密度の濃い教育を施すというねらいもある。
基本的に学科は希望で振り分けるが、定員より多い場合には成績を考慮に入れる可能性がある。
6年制に一本化する大学があるなかで本学が併用制をとるのは、本学が数多くの優れた創薬科学の研究者を輩出してきた伝統校であり、その伝統を守るためだ。
薬剤師の国家試験受験資格は、今年度入学者までは4年修了とともに与えられる。しかしこれからは、6年修了が受験資格となる。
4年制の創薬科学科に進んだ場合でも薬剤師になることはできる。しかし、そのためには修士課程を修了した後、医療薬学科目や実務実習を履修することが条件であり、厳しいものになる。
全国の大学が6年制の導入に伴い生徒獲得のため、カリキュラムに特色を出すことが予想される。本学薬学部の特色は、5年次後期から課題研究を課すことだ(カリキュラムは図を参照)。これは、研究者マインドを兼ね備えた「実践的高度臨床薬剤師」の育成が本学の目的としているためである。
長期間の実務実習が課せられることに伴い、4年次に医学部や歯学部で課せられているような共用試験が行なわれる。これは事前に実習の場に出る能力があるかを判断する試験だ。
共用試験についてはまだ検討段階で、詳細は未定だ。薬学研究科の榎本武美教授によると試験は、知識を評価する試験と、オスキーと呼ばれる技能と態度をみる試験の2種類になる予定だという。オスキーは患者役を立て医者としての対応・接し方などをみる実技試験だ。
薬学部6年制の試みはこれから始まる新しいものであるため、どのような成果が出るかはまだわからない。表に出てくるのは10数年後になるだろう。
国が現在の医療現場をみて主導で始めた試みだ。これから先の医療のさらなる質の向上に大きく関係してくることは確かだ。本学も
その進歩への貢献を目指し、教育に力を入れる。

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