東北大プレに挑戦!
10月10日、9時10分。代々木ゼミナール仙台校の前に怪しい3人組が立っていた。そう、受けてきました、代々木ゼミナール東北大プレ!もう1人理学部の者も受けているが開始時間が30分ほど早いためすでに試験中。ちなみに、4人とも受験期には東北大模試の上位入賞者だ。今回も当然上位入賞を目指している。
9時30分。試験会場へと入る。小さめの教室だったが、そこには未来の東北大生候補が約100人。中には参考書を開いている者もいる。そういえば自分も去年の今頃はこんなだったなぁと思い、密かに心の中でエールを送る。「大丈夫、君たちならやれるよ!けど、この中の何人かは落ちるけどね(笑)」
席につき教室の様子をデジカメで撮る。そこだけが異様な空気を醸し出していた。きっと周りの受験生は「何だ、こいつら」と思っていたに違いない。うん、その通りだ。ごめんよ、みんな。ただこれだけはわかってくれ、試験は本気で受けるから。
1時間目は国語。実は受験生時代から一番の苦手教科だった。しかも3人とも。いいのかなぁ、文系がこんなで……。案の定、古文・漢文で撃沈。最初の時間から上位入賞に黄色点滅が灯る。
受験希望の記入の時になって驚愕の事実に気付く。自分と理学部の者は本名で受けたのだが、あとの2人は偽名だったのだ。その名も「鈴木一浪」と「鈴木二浪」。住所は新聞部の部室。どこまでもネタに生きてるなぁ。これで冊子に載ったら受験生はどう思うんだろう。ちなみに自分は法学部、一浪は文学部、二浪は経済学部だ。
昼の時間になって、地下に食堂があることに気付いた。残念ながら閉店中だったが、そこで面白いものを見つけた。その名も「合格ラーメン(しょうゆ)」仙台校生はこれも食べて受験を乗り越えているのかなぁ。なんか笑える。
2時間目は英語。可もなく不可もなく。中途半端にできてしまった。うぅ、それにしても英作文で単語が出てこない。
3時間目は数学。これはもう笑うしかない。一番得意だったはずなのに、できない、できない。4問中1問しか完答できなかった。あとになって、解答を見るとなんでできなかったのかと泣けてくる。
全てが終了して、またデジカメで教室風景を撮る。へこんでいる者も笑顔の者もいる。「気にするな、今年受かった奴らは解けていないから」この時にデジカメのファインダー越しに変な目で見られていたのは言うまでもない。
1階のロビーでもう1人の理系の受験者を待つ。「理科が単位変わってて全然わからなかったよ。数学も全然だめだったし」彼の言葉である。ほかのみんなも手ごたえを感じていないし。やっぱりみんな、とてつもなく実力が落ちてる。
玄関で記念撮影をして今日はおしまい。結果が出るのは12月の初頭。あ~、結果が楽しみだ。
◆ ◆
12月某日。模試の返却日が訪れた。ドキドキしながら待っていたかというと実は、大学生活が忙しすぎて模試を受けていたことさえ忘れていた(笑)
さすがに12月ということもあり他の受験生に迷惑をかけてはいけないと思い、受け取りに行く日を大分遅くし、受験生との鉢合わせを回避した。
静まり返っている廊下を進み、我々3人は返却窓口へと向かう(1人は都合があわなかった)。ひとりひとり受け取りながらの記念撮影。最後になった自分の時には受付のお姉さんもこの変な3人組に笑い出し、慣れたもので手渡しする時に一瞬止まってくれるというサービスまでしてくれる始末。
受け取ったデータを見ずに我々は食堂へと向かった。そう、受験の際に見つけた合格ラーメンを食べながら見ようじゃないかということになったのだ。
そこでまた自分の目を疑うものを見た。合格定食Aセット、Bセット。おいおい、いくらなんでもやりすぎだろと、突っ込みを入れながらも3人でそれぞれを注文する。
ついに発表のとき。もう関係ないものだとは言っても発表はやっぱり緊張するもの。3人一致でその日その場にいなかった「鈴木二浪」のものから見ることにした。結果は第1志望、経済学部、判定は……『E』。やってくれましたこの男。この結果こそまさに我々が求めていたもの。大学生は1年間でここまで実力が落ちるという典型的な例を。笑い声が静かな食堂にこだまする。
ひとりがE判定を出してくれたことで一同は緊張から解放された。続いて理学部生物系のYのものを見る。判定はCに近い『D』。まぁこんなものだろうと思っていたところ、おかしなことに気がついた。専攻の生物の偏差値が41。いいのかよ、それで。
続いて自分のものを見る。判定は『B』。法学部で40位。え、40位?もしかしてと思い冊子を確認する。すると……載ってる~!何で?だって国語の偏差値44ですよ?なんで載っちゃうの。目指していたとはいえ、ホントに載るとは。
まさかの結果に驚きながら最後のひとり、文学部の鈴木一浪のものを見る。と、データ用紙を広げた瞬間何か今までには無かったものが目に飛び込んできた。ん、それはもしかして図書カード?ってことは、え、もしかしてもしかすると、判定は『A』順位は文学部で……3位、教育学部で……1位、……1位!?はい?うおぉぉぉ!ありえね~、現役のときでも賞はもらってないのに初めてもらったのが大学生でなんて……。実力上がったの?それとも今の現役生の実力が下がった?
興奮冷めやらぬまま食堂を、そして代々木ゼミナールをあとにする。
『鈴木一浪』この名前に見覚えがあるそこの君!ぜひその名前を見つけたときの感想をそして憤慨を聞かせてください。
