東北大学新聞:

新入生歓迎企画・クイズ100人に聞きました

春は別れと出会いの季節。今年も初々しい新入生がやってきた。そして様々なサークルが新入生獲得のために汗を流す。人海戦術でビラを撒き続ける団体。資金力にモノをいわせて晩餐会を度々催す団体。新聞部も負けてはいられない。

kuizu100.jpgまずは新入生とわかりあえることが必要だ。何をすればいいか。フォークダンス。オクラハマミキサーを踊った時に、たまたまあたった異性と親密になった甘い経験がよみがえる。リレー。クラス対抗の男女混合リレーで熱くなったものだ。前走者の女の子で広げられた差を縮めようと、妙に躍起になったりして。思い出はいつの日も晴れ。
しかしどちらにしても人数が必要だ。人数に左右されず目的が達成できるイベントはないものか。頭をひねる。首もひねる。寝違える。まっすぐ歩けない。1限に遅れる。そして思いつく。「そうだ、クイズをしよう」。
クイズといっても普通のクイズではだめだ。新聞部の特徴を生かしたクイズをしなければ。新聞部の特徴はなんといっても取材力だ。その力が発揮できるクイズ形式は何だろうか。タイムショックはだめだ。マジカル頭脳パワーでもだめだ。最後にたどりついたのは、1979年から1992年にわたってTBS系列で放送されていた人気番組、「クイズ100人に聞きました」に似せたクイズだった。
 
新聞部が用意した問題は以下の7つ。これらを人脈に頼り、本学学生100人にきいた。
・ 仙台といえば
・ 春を感じるとき
・ 現在行っているバイト
・ お金をかけていること
・ 異性の惹かれる仕草
・ 付き合うなら何学部
・ あなたが行きたかった
大学・学部
quiz_350_a1.jpg集計結果は左図の通り。なんと一般的にいわれるような、いわゆる「イカトン」的回答が多いことか。「付き合うなら何学部?」の1位回答が「どこでも」。この回答から垣間見ることができる、東北大生の切羽詰った恋愛事情は、一般的にみられているイメージそのものだ。「何にお金をかけている?」の9位回答に挙がっている「特にねぇなぁ」と「貯蓄」。無趣味に大別できるこの回答は、勉強ばかりしてそうと思われがちなイメージに拍車をかけそうだ。ちなみに「付き合うなら何学部?」―「どこでも」の回答は全体の約5分の1を占めており、このデータが信用できるとするなら、全東北大生の4人に1人が、恋愛において切羽詰っていることになる。これは由々しき事態かもしれない。
 
quiz_350_a2.jpg
クイズ当日。90分前から会場に入り準備をすすめる。だがすでに2時間前の段階で部室をノックする影が。なんとクイズ参加者が現れたのだ。想定外の反響ぶりに、新聞部は驚きを隠せない。3人1組の2組でポイントを争う形式を計画していた。しかしこれでは出場者をめぐって争いが起きてしまう。急遽4組に変更する。結局、集結した新入生は予想をはるかに上回る14名。宣伝がよかったのか。優勝チームには豪華商品が進呈されると宣伝しただけあって、どの顔も真剣だ。
大勢集まったこともあり、当初は余裕顔だった司会者は少々緊張気味。緊張のあまり、豪華商品が進呈されるというべきところを豪華粗品と言い間違える。いざゆけ。あせるな。司会者よ。しかしその素人臭さがどうやら新入生に受け入れられたようだ。ほっと胸をなでおろす。
ここでルールを確認しておこう。各チームが上位に入ってそうな答えを回答する。それが入っていれば、順位がそのままポイントとなって、回答したチームに与えられる。そしてそのポイントが最終的に一番多かったチームが優勝となる。つまり1位を答えればよいわけではなく、場合によっては、よりアブノーマルな回答をしなければならない。「クイズ100人に聞きました」どおりではない、少々戦略性にとんだクイズに仕上がった。
第1問は「仙台といえば?」。1位回答が牛タンで、2位回答が伊達政宗、そして杜の都、笹かま、楽天、萩の月と有名どころが並ぶ。素直に答えればどれかは当たる。
しかし意外にも新入生は苦戦の様子。楽天、笹かま、と続いたが、メディアテークと答えてみたり東北大と答えてみたり。中には光のページェントという答えも。先にいったルールから戦略的にクイズに挑んでいるのか、肝心なことを忘れているだけなのか。しかし牛タンよりも三大ブスが早く出たことは大変残念なことだった。知り合いの仙台出身の女の子にあわせる顔がない。
第2問は「春を感じるときは?」。調査対象に詩人が多かったのか、回答が抽象的で難しい。4位の「春のにおいを感じた」や11位の「道端に草花が生えていた」。まるでまどみちおだ。くまさんが洞穴から出てくる様子が目に浮かぶ。またそれほど違いのわからない回答も多い。6位の「薄着で外出できる」と9位の「冬着だとあっつい」の差はどこにあるのか。
予想通り新入生も困惑の表情。それでも、1、2、5、6、9位は当ててくる。しかしここまでだった。思い浮かばず、なげやりになってきた新入生。しまいには、「友達が大学にこなくなる」や「変質者がではじめる」といった発言が出る。入学して数週間の彼らが、「友達が大学にこなくなる」と発言している様子に、我々からは苦笑がもれた。
第3問は「付き合うなら何学部?」。1位のどこでも、という回答は、案の定どのチームもヒントを言うまで答えられなかった。最初に答えが出たのは2位の文学部。文学部生の過半数が女子学生ということは、新入生にとっても周知の事実のようだ。ちなみにこの答えを出したのは、女性の新入生。新聞部の調査対象が男子学生に少々傾いているということも見抜かれていたようだ。
時間の関係上、最終問となってしまった第4問は、本紙が苦労に苦労を重ねて調査した、「異性の惹かれる仕草は?」。あらゆる妄想を働かせて答えてもらったこの問題は、十人十色の回答。1位に挙がった笑顔ですら、全体の5分の1にもみたない18票。笑顔は仕草にはいるのか、という疑問も挙がるが、そこはご愛嬌。笑顔からは、視線、髪をいじる、ギャップ、しゃべり方と続く。女はギャップに弱いとは明石家さんまがよく言っていたものだ。大学ではマジメ、実家ではツッパリ。そんな友人を多数知っている。
様々な回答が挙がったのが物語るように、新入生の回答も散るに散らばる。足を組む、の回答を皮切りに、ちょこんと跳ねる、ものをもっていくとき、ピアス、料理しているとき、とあらゆる妄想が飛び交う。ピアスは仕草ではないぞ、とフロアから出る笑い声。女性の新入生も臆することなく答えるその姿に、関口宏に扮した司会もご満悦の様子だった。

クイズをはじめてあっという間に90分。終了時の雰囲気はまろやか。新入生とわかりあう。当初の目的は達成できただろうか。それは新入部員が入ったときにわかることだ。
(350号)

Copyright (C) 東北大学新聞