生体細胞をきれいに見る技術・NICHe横山教授が開発
本学未来科学技術共同研究センター(NICHe)の横山弘之教授が、本学電気通信研究所との共同研究で半導体レーザーを利用した生体細胞の2光子蛍光バイオイメージング技術を開発した。(350号)
今回開発された技術は、半導体レーザーを利用して、1兆分の1秒(ピコ秒)の時間幅にエネルギーを閉じ込めた高パワーの超短光パルスを発生させることが大きな特徴。
高パワーの超短光パルスを得るには、従来、大型の固体レーザー装置を用いていた。しかし、製造にかかる費用が数千万円と高額で、専門家でないと装置の扱いが難しいため、2光子蛍光バイオイメージングが可能なのは一部の研究機関のみに留まっていた。
今回の研究成果により、従来比で約1桁低コストとなる。また、小型高安定で専門家でなくても操作しやすい超短光パルス光源が実現された。今後、急速に技術が普及することが期待される。
横山教授は企業の研究所の研究員だった10年ほど前から、先端光技術のバイオメディカルへの応用の重要性を説いていた。本学就任後、4年ほどかけて今回の開発にたどり着いた。
「最初は(成功するかは)半信半疑だったので、2光子蛍光バイオイメージングが成功したときは驚いた。まだいくつかの課題は残っているが、数年後にはがん細胞も画像化できるようになる」と話した。
2光子蛍光バイオイメージング
レーザー光の焦点だけで蛍光が発生するため、ノイズを抑えて生体組織の深部でも鮮明に画像化できるという特徴がある。脳のニューロンの活動や、すい臓のインスリンの分泌の研究などに重要な技術となっている。
