東北大学新聞:

高温に耐えるコバルト合金・石田貝沼研究グループが開発

本学大学院工学研究科の石田清仁教授と多元物質科学研究所の貝沼亮介教授の研究グループは、従来の耐熱合金に比べ50~100℃程度高い1200℃の高温に耐えられるコバルト合金を開発したと発表した。この成果は、4月7日付の科学誌「サイエンス」に掲載された。(350号)


開発された耐熱合金はコバルトとアルミニウム、タングステンの3種類の金属で構成されている。比率はコバルト3に対し、アルミとタングステンを合わせて1となっている。
これまでの耐熱合金はニッケルをベースにしたものが主で、コバルトはあまり注目されていなかった。
石田教授らの研究グループは、コバルト合金系の基礎研究を進める中で、今回の合金を開発した。合金は従来のニッケル耐熱合金と同一の組織構造をとっており、この構造が高温耐熱性を引き出している。
石田教授のグループは以前から材料開発の基礎となる状態図の研究を数多く行なってきた。合金開発に留まらず、状態図は金属の研究に必要不可欠な資料だ。
今回の合金は、ジェットエンジンやガスタービンなど高温で使用する部品への応用が考えられる。より高温で運用することにより効率が上がり、排出ガスの削減も期待できる。
石田教授は今回の件を基礎研究の産物としている。「現在、基礎研究に携わる研究者が少なくなっている。状態図など金属を研究する上で最も基本となる部分にも、もっと注目して欲しい」と話している。

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