W杯企画・留学生とサッカー対決!
ぼくベッカム。今年は4年ぶりのW杯。そこで、東北大学新聞では、日本代表の前哨戦をすることにした。相手はもちろん外国人。W杯を完全に再現するのだ。
ぼくは川内留学生センターに行った。どこか試合をしてくれるところはないか。「ブラジル人とサッカーがしたいんですけど」「はあ?」「国際交流ということでですね」相手は呆れながらも、韓国、中国、ロシア、アフリカ連合、南アメリカ連合のチームを紹介してくれた。
さて、どのチームにしようか。できるだけ強そうなチームと戦いたい。ってことで、南アフリカ連合とアフリカ連合に試合を申し込むことにした。(351号)
ベッカムという名にかけて、大活躍したい。そう思うも、サッカー経験が皆無なぼく。とりあえず部屋でリフティング。ついでにヘディング。窓ガラスが割れる。
とうとう試合の日が来た。日本代表の看板を背負い、会場となる川内ハンドボールコートに向かう。既に対戦相手は練習を始めている。相手は手強い。あまりの強さに「相手強すぎない?」「チームのメンバーを混ぜてもらった方がいいんじゃないの?」と弱気な声が出る。ぼくの活躍に暗雲が立ち込める。
監督からスタメン6人が発表される。幸運にもぼくは新入生でただ一人スタメンに選ばれる。ただしGK。しかし、選んでもらったからにはオリバーカーンもビックリの好セーブをしようと心に誓う。
とうとう試合が始まった。予想通り華麗なドリブルで相手に攻め込まれる。ぼくは相手のシュートに反応できず、むなしく一点を献上してしまう。
気を取り直して試合再開。またもや攻められ、センタリングが上がる。でもこれは余裕でキャッチできそうだ。そう思ったぼくは、ボールに飛びつく。しかし、あろうことかボールをはじき、落球。ピンチをひろげてしまった。オリバーカーンも真っ青だ。監督からも状況を危惧する声が飛ぶ。
その後も相手の角度のないところから見事なゴールがポストスレスレに決まるなど、立て続けにゴールを許してしまった。前半10分でぼくは5失点。ボールに当たった痛さと速いシュートへの恐怖から、ぼくは交代を志願しベンチに。やはり、先輩に名づけられたこのベッカムというあだ名は間違いだったのだろうか。まあ、次があるさ。
後半が始まった。前半、東北大学新聞はノーシュートだったが、後半は攻め込みだし、何本かのシュートを放つ。しかし決まらず、逆に相手に2本のゴールを許し、第1試合が終わった。
相手は技術もさることながら、よく走る。こちらは12人もの人数で交代を何度もしている。が、バテバテだ。世界の壁は想像以上に厚かった。こんな弱いのに試合を申し込んでしまってスミマセン。誰もが思う。せめてもう少しいい試合がしたい。そこで交渉。結果相手は5人、こちらは6人で戦うことになる。さすがにこれで負けるわけにはいかない。
第2試合。ぼくはスタメンではなかった。無念。しかしそこはプラス思考。スーパーサブということにしておこう。
相手が5人にも関わらず、こちらが劣勢だ。相手の巧みなパスが目立つ。結局攻められ続け1点を入れられ、前半が終了する。
いよいよスーパーサブの出番がやってくる。今度はDF。後半がスタート。特に大きなミスはない。けど、ボールを奪うなどの活躍はできない。結局またしても1点を追加されて、試合は終了した。
試合後の握手の後、対戦相手の一人に東北大学新聞の手ごたえはどうだったかと尋ねた。「イヤア、ヨワイネ」。彼らは週に1回程度の練習を行なっているらしい。こちらから再戦を申し込んでいいか聞いたところ、快くOKしてくれた。
それにしてもあまりにもひどい負け方だ。ベッカムの名に恥じないような実力をつけなければならない。腕立て伏せからやり直しだ。
W杯の日本代表の前哨戦としては、あまりに恥ずべき試合をしてしまった。誰もがW杯の日本代表の運命を案じていた。すると、アフリカ連合チームが、居合わせた司法研のチームと試合を始めた。オーバーヘッドが飛び出すなど、かなりハイレベルな、白熱した試合となっていた。ぼく達は熱心に司法研チームを応援した。その甲斐があって、司法研チームは2―0で見事な勝利を収めた。
この勝利で、新聞部は日本代表の健闘を確信した。W杯でも、日本代表は必ず大活躍するに違いない。
