東北大学新聞:

遺伝子組み替えイネ 刈り取り

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遺伝子組み換えイネの刈り取り作業が10月23日、本学農学研究科附属複合生態フィールド教育研究センターの隔離圃場(宮城県大崎市鳴子温泉)で行われた。

本学大学院農学研究科と東京大学大学院農学生命科学研究科の栽培実験によるもの。秋の天候に恵まれたため、上々の生産だが、群落条件下での生産性については調査が必要だという。
今回収穫されたのは鉄欠乏耐性組み換えイネで、アルカリ土壌で生育された。
アルカリ土壌とは、現在、世界の耕地土壌の約3分の1を占める鉄欠乏の不良土壌。鉄分がないわけではなく、豊富に存在するが、そのほとんどが水に溶けにくい三価の鉄となっている。国内には少ないが、世界には中東などの途上国の乾燥地域に多い。
ほぼ全ての植物の成長には鉄分が不可欠だ。そこで、イネやムギなどのイネ科植物は根からムギネ酸という物質を分泌、土壌の鉄分を水に溶けやすい形にしたうえで体内に取り込む。
しかしイネはムギネ酸などの放出能力が低く、鉄欠乏に弱い。そのため、アルカリ土壌では、生育、収量が抑制されている。
今回の栽培実験ではイネに、オオムギのムギネ酸などの生成に関わる酵素の遺伝子を組み込むことで、イネのムギネ酸などの合成と放出量を増加させ、アルカリ土壌での鉄欠乏に強いイネを作り、収穫増を狙った。
イネは、世界中のさまざまな気候条件下で生産されている最も主要な穀物。同センター長の三枝正彦教授は、「組み換えイネは、人口問題と食料問題を解決するための選択肢の1つだ」と話している。

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