356号 お仕事探訪
今回の「お仕事探訪」は、社会福祉士の仕事を取り上げる。
「入居者一人一人が“生活者”であるという視点から支援を行い、その方をめぐる様々な人々を調整するパイプ役を果たしています」
安田さんは社会福祉士として介護老人福祉施設で働いている。その仕事の内容は施設入退所の手続き、入居者情報の継続的把握、家族への支援、地域社会との連絡調整等、多岐に渡る。調整役の社会福祉士には多様な立場から物事を考える柔軟さと、豊富な知識が必要とされる。
―入居者への支援内容は?
「一人一人の性格、価値観を尊重し、その方が快適に過ごせるための環境、例えば居住空間や人間関係などを整えていきます。そのために、入居者全員の状況を常に把握することが求められます」
―家族への支援とは?
「介護・看護職は入居者を中心に考えますが、私の場合は同時に家族の立場にも立ち、彼らが入居者を支えていけるように支援します。また、制度改正等に対する相談を受け、アドバイスを行います」
―地域社会との調整とは?
「ボランティアの受け入れや町内会との連絡調整があります。また、ケアマネージャーや医療ソーシャルワーカーとも情報交換を行う場合があります」
―その他には?
「一人の援助に多職種がそれぞれの専門性を活かして働いているので、その職員間の調整を行います。また、彼らが日常業務を行う中で抱えている入居者に関する問題、例えば入居者間の人間関係がうまくいかない場合の居室移動等に対してアドバイスを行います」
―これらの仕事を行う際のコツは?
「一人一人に合わせていくことです。その人の話をじっくり聴いて、否定しない。オンリーワンであることを大事にして、その人の価値観に合わせます。例えば、話し方でも、ため口で笑いながらの人もいれば、丁寧な言葉遣いで対応する人もいます」
―合わせるだけでは不都合があるのでは?
「結果的に損につながる選択をする方もいます。それはその方の選択であり価値観ですが、私はどの選択をしても不利益にならないように様々な援助の引き出しを持てるようにしたいと考えています」
―最後に東北大生に一言お願いします。
「専門バカにはならずに、様々なものを見聞きし体験して人間としての幅を広げていってほしいと思います」
―ありがとうございました。(京)
