東北大学新聞:

359号 お仕事探訪

 西條さんは、管理栄養士で、この道四十年のベテランである。病院、学校などに勤めた後、現在は介護老人福祉施設で働いている。
彼女の仕事は、施設の委託業者が立てた献立の手直し、他の栄養士への指示・アドバイス、利用者の嗜好の把握、各利用者の栄養のケアマネジメント等である。

 病院と福祉施設の違いは、前者が病気の治癒を目的とするのに対し、後者が健康管理を行いつつも、家庭に近い楽しい食事の提供を目指す点であるという。
 ――栄養士の仕事で苦労したことは?
 「自分のイメージと異なるものができあがった時です。調理の人に自分の作りたいものをきっちり伝える、それが結構難しいです。」
 ――栄養士の仕事をしていてよかったことは? 
「『おいしかったよ』という言葉が一番嬉しいです。『よかった』と感じます。」
 ――仕事の中で心掛けていることは?
「食事にメリハリをつけること、味にムラをつくらないこと、衛生管理に気をつけることです。」
 施設では、週に一度、いつもと異なる食事、例えば花見弁当など行事に合わせた食事を提供している。
 「介護老人福祉施設の方は外出が難しいので、食事で『これは何?』、『今日は豪華だね』と、思っていただけたらと思います。」
美しく飾られたお弁当、季節に合わせたおやつは、利用者に懐かしさや楽しさという刺激を与えている。
また、西條さんはお肉が苦手な人は魚に代えるなど、個人の嗜好に合わせて、食事内容を調整している。
しかし、百人分以上を一緒に作るため、味付けに関する個別対応が難しい状況にある。西條さんは、利用者へのアンケート等を通して、多くの人がおいしく食べられる味付けを模索する。そこで、正確なデータ収集を行うために、味付けを一定期間固定した後、調査を行っている。
――仕事のコツはありますか?
「人の言葉に耳を傾けること、そして間違った何かを求められた時、説明して理解を求めることです。」
以上のように、楽しく安全で美味しい食事を提供する努力を西條さんは。日々続けている。
――東北大生へのメッセージをお願いします。
 「人間関係が仕事の進行を左右する場合があります。仕事を適切に行うためにも、人とのコミュニケーションをうまくとれること、それが大事なのではないでしょうか。」
――ありがとうございました。

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