東北大学新聞:

血液型認識する乳酸菌発見

ヒトABO式血液型を認識して結合し、腸内に長期間とどまる乳酸菌を、本学大学院農学研究科の齋藤忠夫教授が発見した。

本来、付着性の全くない乳酸菌は腸内に3日程度しかとどまらず、持続的な健康効果を得るには毎日の摂取が必要だった。しかし今回の発見で、乳酸菌がより長く腸内にとどまり、今まで以上の長期的効果を得られるようになる。
乳酸菌が腸内にとどまるには、腸管の表面に存在するムチンと呼ばれる物質(糖タンパク質)と結合する必要がある。このムチンの糖鎖構造は、ABO式の血液型別によって性質が異なる。
齋藤教授は、それぞれの血液型と相性の良い乳酸菌を探しだした。例えば、A型乳酸菌はA型の特性をもつムチンには高い付着性を示すが、他の血液型の場合では付着しにくい。このように、それぞれの血液型と相性の良い乳酸菌を摂取することで乳酸菌が長く腸内にとどまり、より高い保健健康効果を得られる。
齋藤教授が血液型乳酸菌に着目するに至ったきっかけは、大腸がんのかかり方(罹患率)だった。大腸がんにはかかりやすい血液型の人とそうでない人とがあると考えられ、そのことから、血液型によって疾病のリスクが異なるという推論に至った。これが乳酸菌にも当てはまるのか研究を重ねた結果、今回の発見につながった。
現在この特性をヨーグルトなどに応用することが検討されている。「腸内の健康は全身の健康。血液型別のヨーグルトが発売された日には、ぜひ食べてみて欲しい」と齋藤教授は言う。近い将来、血液型で商品を選ぶこともできるようになる。

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