東北大学新聞:

本学百年の歴史的遺産を公開

仙台市博物館で「東北大学の至宝―資料が語る一世紀―」展が開催された。期間は11月2日から12月9日までのおよそ一か月間。今回の展覧会は本学が今年、創立100周年を迎えたことを記念して開催され、東京都にある江戸東京博物館でも開かれた。

この展覧会では、本学が学術研究を進めるにあたって100年にわたり収集・蓄積してきた貴重な歴史的遺産が①~④までの4つの区画に分けて展示された。また、展示以外にも講演会やミュージアムトーク(展示資料の解説)などいくつかの記念イベントが行われ、多くの人が訪れた。
①の区画に展示されたのは人文関係の品々。開学記念絵はがきなど本学の原風景を感じさせるもの、夏目漱石書簡、アインシュタイン書簡、現在でも世界中多くの家でテレビ放送の受信に用いられている八木・宇田アンテナの模型、狩野文庫の膨大な蔵書から坤輿万国全図などである。
②の区画ではチベット資料のコレクションが展示された。この資料は明治~大正時代、鎖国状態にあったチベットに日本人として初めて入った河口慧海と10年の長きにわたってラサの僧院に滞在した多田等観の2人が残した貴重なものである。
③の区画に展示されたのは、マルクス著「哲学の貧困」の初版本や東北日本一帯で収集された古文書、現片平キャンパスにある赤煉瓦書庫に収蔵されてきた縄文時代晩期に東北地方一帯で開花した「亀ヶ岡文化」の資料、200万点をこえる自然史・科学史資料の一部、目玉として史記と類聚国史の二つの国宝などである。
④の区画では本学が開学以来100年にわたって謳ってきた「研究第一主義」の気風のもと、幅広い分野でもたらした多くの研究成果を本学創世記の研究者を中心に、文化勲章受章者とその研究成果について紹介していた。
これまでも、これらのコレクションは折に触れて公開されてきたが、あらゆる分野にまたがる学術コレクションを一同に介し、大学のキャンパスから出して公開するのは今回が初めてとなる。

史記
司馬遷によって編纂された古代の黄帝から前漢の武帝までの歴史書。本学が所蔵しているのは西暦1073年に大江家国が書写したものの一部である。

類聚国史
日本書紀など8~9世紀に政府が編纂した6つの正史、「六国史」を中国の類書にならって、内容別に分類し再編集した歴史書、本学が所蔵するのはその写本の中でも最古の一つである。

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