東北大学新聞:

黄色植物特有の光受容体発見

本学大学院生命科学研究科の片岡博尚准教授、高橋文雄博士研究員らの研究グループは、黄色植物に特有の青色光受容体二種を発見した。

グループは、海や湿地に生息する多核細胞の植物であるフシナシミドロに青色光を当てる実験を行い、光を当てた部位から枝が分岐し成長を始めることを発見した。解析を行った結果、二種の新種の青色光受容体の存在が判明。グループは同受容体をオーレオクロム(オーレオは「金色の」、クロムは「色素」の意)と名付けた。
研究の結果、褐藻のヒバマタやケイ藻など他の黄色植物にもオーレオクロムの存在が確認される一方、イネなどの緑色植物には確認されなかった。黄色植物が緑色植物とは異なる系統の進化を辿る中で発達、あるいは獲得したものであるとみられる。
二種のオーレオクロムの機能を破壊した上で青色光を当てる実験を行った場合は反応が起こらなかったことから、特定の遺伝子に作用して、光形態形成反応を起こすとみられる。また、二種のうち一種の機能を破壊して同じ実験を行ったところ、枝ではなく有性生殖器官が発達した。このことから一種が光形態形成に作用し、一種は生殖器への発達を抑制する作用を持つと推測されている。
フシナシミドロは、青色光を感知すると、まず葉緑素と核が分枝を開始する部位に集中し、次に細胞壁が破れ、枝が分岐する。このうちオーレオクロムが作用すると考えられているのは集まった核による分枝形成反応の部分だ。片岡准教授は、「葉緑体や核を集中させる作用を担う、別の光受容体が存在する可能性がある」と語った。
今後研究が進めば、黄色植物であるコンブやワカメの品種改良や、赤潮を起こす藻類の除去、青色光でオン・オフを切り替えるナノマシンの開発などに貢献することが期待される。

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