東北大学新聞:

別腹の許容量、プリンで検証してみました。

甘いものは別腹。たらふくご飯を食べておきながら、「デザートは余裕です」なんていう人は多いだろう。ではその別腹、どれほど甘いものが入るのだろうか。そもそも別腹とは何なのかが気になるところだが、別腹の正体を探る上での手がかりとして、今回は別腹の許容量を検証してみよう。

6月某日、午後8時。甘い香りに誘われてやってきた別腹持ち5人。彼らは自らの別腹の限界を知るため集まった。そして今回別腹実験で使用する甘いものは、パフェとプリン。ただし一般的なサイズでは成果を見込めないため、パフェ1・9キログラム、プリン4キログラムとする。一人当たりおよそ1・2キロという計算だ。
店に入りさっそくメタボリックパフェと4キロプリンを注文。店員がものすごく怪訝な視線を送ってくれた。とりあえず溶けやすいのでパフェから。生クリームやらコアラのマーチやらアイスやらスイカやらが無秩序な世界を作り上げている。見かけはちょっと引いてしまうが、食べてみるとこれがうまい。5人ともスプーンが進む。意外にもパフェは5分でほとんどなくなってしまった。これじゃあ伝説にならない。そもそも実験だが。
パフェもそこそこに次はプリンに突入。不束ながら最初の一すくいはワタクシがいただきました。プルプルとしたこの触感。口に含んだ瞬間広がる濃厚な甘さ。プリン・イズ・最高甘味。
そんなこんなではじめのうちはスプーンの進んだ5人。だが、我々はプリンの甘さを甘く見ていた。プリン独特の濃厚な甘みが、しだいにしつこくなってくる。くどい。無理やり口に含むが、飲み込み運動ができない。結果、噛む必要もないのに口の中でもごもごする。プリンってこんなに重かっただろうか。
そこではっとした。市販で売られているプリンは少ない。濃厚な甘みをもつものは、少ないからこそそのおいしさを発揮できるのだ。結論。プリンは一定の量を超えて摂取すると、量に比例してしつこい味になる。「お腹いっぱいたべてみたい」と思っていた自分が愚かだった。見た目は軽そうなプリンのしつこい甘さに精神を侵された我々は、プリンに対してわけのわからないことを口走り始める。「あのプルプルが憎い」「CMで見る耐震強度の実験みたいに揺れてる」「これ豆腐だ」など。しまいにはプリントンネルを開通させる始末。良い子の皆は食べ物で遊ばないようにね。
もはや半狂乱状態の我々だったが、トンネル開通で意外と量が稼げ、とうとうあと一口。では、最後もワタクシが。口に含むと、最初の一口とはまったく異なる、まるで世界中の甘味を凝縮したような味が口いっぱいに広がる。これも最後かと思うと名残惜しくなり、もぐもぐしてみる。飲み込むのに1分ほどかかったが、ここでようやく完食。時間にして約1時間。プリンを食べるのにこれほど時間をかける日が来るとは。
完食はものすごくうれしかったのだが、テンション高く歓声をあげることはできなかった。理由は言わずもがなだろう。
この後、甘味に汚染された胃袋が暴走。「とにかく甘くないものを」と、マクドナルドに行ったところ、ハンバーガー達はするすると胃に入っていった。やはり甘いものは別腹だったか。
【実験結果】
別腹には少なくとも1・2キロのデザートが入ることがわかりました。ただし、その後腹痛など軽い諸症状が起きる可能性があります。また、1週間以上甘いものを摂取したくなくなるでしょう。甘味は用法・用量を守って正しく摂取してください。

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