サイエンスカフェ 量子暗号 より安全な通信へ
5月23日、第34回東北大学サイエンスカフェがせんだいメディアテークにて開催された。
サイエンスカフェは、市民が本学の研究者と科学について気軽に語り合うことのできる講演会。毎月1回のペースで開催され、誰でも無料で参加できる。今回は本学大学院情報科学研究科の林正人准教授を講師に迎え、「量子暗号・量子情報処理~新しい通信と情報処理~」というテーマで講演が行われた。
量子暗号とは光の偏光などの量子を用いて、秘密鍵を配るシステム。現在一般に利用されている暗号の多くは計算的安全性に基づいたものであるが、この暗号は強力なコンピュータが完成すれば解読されてしまううえ、通信経路上で盗聴されてもデータ本体からそれを検知することができない。それに対し、量子暗号を通信途上で盗聴しようとした場合は、量子状態が変化してしまうため暗号を解読することができず、また、途中で盗聴されたことが確実に検出される。したがってより高い安全性を得ることができる。
講演は林准教授の紹介に始まり、量子暗号の原理の説明や、最近の量子暗号研究の紹介などが行われた。偏光板と懐中電灯を用いた量子暗号の簡単な模擬実験も行われ、参加者は量子暗号のしくみを実際に自分の目で確かめることで、楽しみながら理解を深めていた。
会場には高校生からお年寄りまで幅広い年代の人々が集まっており、講演最後に設けられた参加者が林准教授に直接質問を行う時間には、参加者が次々に手を挙げ、積極的に質問する姿が見られた。
