東北大学新聞:

井上総長論文不正疑惑 説明責任に焦点

井上明久総長の論文不正疑義に関して本学教授5人が説明責任を果たすよう求める再質問状を提出していたのに対し、大学は5人に返答を送付した。5人は「大学は質問に答えていない」として再度質問状を提出した。質問状を提出したのは経済学研究科 大村泉教授▽情報科学研究科 関本英太郎教授▽国際文化研究科 高橋禮二郎客員教授▽経済学研究科 野村正實教授▽経済学研究科 安田一彦教授ら5人(五十音順)。

 井上総長不正論文疑義とは昨年に「井上氏に関して研究費不正使用と研究の不正がある」と書かれた匿名投書が投函されたことに関連するもの。大学は特別に対応・調査委員会を設置。昨年12月に報告書を作成し、研究費不正使用に関しては「そのような事実はなかった」、研究の不正に関しては「合理的根拠はなく、本調査を開始する必要はない」とし、調査を終了した。
 しかし、本学教授5人が「本学総長の疑義払拭のために大学は説明責任を果たすべきだ」として2月12日、大学に要望書を提出。報告書に関して広報、調査・対応委員の選定、学外委員によるレビューの3点について問題があると指摘した。
 そして4月に大学は5人に回答を送付。「研究不正に該当すると判断するに足りる科学的合理的理由がなく、また委員会により客観性・公平性が確保されている。さらに議論が必要であるとすれば、学会等で科学的見地からなされるべきだ」とした。
 それに対し5人は「大学は質問に答えていない」として同様の内容の再質問状を提出した。大学は5月2日、それに対し回答したが、5人は内容が不十分として5月15日に再度質問状を提出している。
 なお、5人は日本金属学会に対しても質問状を送付、また提出した要望書・質問状、大学による回答の写しを本学全教員に対し送付した。


以下文書の本文全文

教授5人が提出した大学への質問文書「井上総長の研究不正等の疑義払拭に向けた社会的説明責任を徹底して果たされることを要望します」

はじめに
貴職は、昨年12月25日に、匿名投書に関する対応・調査委員会委員長として、「井上総長に係る研究不正等の疑義に関する匿名投書への対応・調査報告書」(以下では「調査報告書」と略称)を、本年1月31日には、さらに研究・国際交流担当理事として、この「調査報告書」を補完する「井上総長に係わる匿名投書への対応・調査委員会による報告書の公表後における関連研究と再現性について」(以下では「追加報告書」と略称)を、公表されました。
各研究科長の報告によれば、「調査報告書」が取り上げられた昨年末の部局長連絡会議では、「調査報告書」の見地を支持した発言もあったが、同時に複数の部局長から「再現性」の問題を中心に、さまざまな角度、色合いからの批判的発言があり、「調査報告書」は各部局で自由に討論し、各部局構成員の意見を庄子、植木両理事に伝えることになったと聞いております。
本年1月に開催された部局長連絡会議や教育研究評議会では、各部局の議論集約はされなかった由。他方、昨年末来、地元の河北新報はじめ各種メディアが、大学本部のこの問題への対応に批判的な報道を行っていて、これらの報道を契機に、私たちにも、指導下の学生や院生ばかりか、同窓生を中心にした学外者からも、さまざまな問い合わせが届いています。
事柄が東北大学総長としての井上明久教授の研究業績に係わるものであるところから、関連分野のみならず、東北大学全体の学問研究に対する姿勢が社会的に問われていると考えるべきだと思われます。だからこそ専門を異にする私たちにもさまざまな問い合わせがあると思われます。

I 要望者の見地
さて、「調査報告書」は、冒頭、本学の「研究活動における不正行為の対応ガイドライン」では、匿名による告発は受理しないことにしているが、事柄が総長に関することであったので、「特例的」に対応することにした、としています。私たちはこの判断を妥当であると考えています。
私たちは金属ガラスを専門とする研究者ではないために、専門的な議論の細部について適切な判断を下す能力を持合わせていません。しかし、ここで指摘したいのは、この問題は、いまや専門的研究の当否の問題だけではなく、大学の社会的説明責任を果たすという、大学人が専門を超えてともに考えなければならない事柄になっているということです。金属ガラス研究の細部については、専門的研究者からの発言を期待することとして、私たちは社会的説明責任という観点から、この要望書を提出します。
「調査報告書」は、この間さまざまなメディアを通して伝えられている井上総長の研究不正等に関する疑義を払拭するため、国立大学法人東北大学の社会的説明責任を全うするという立場からなされたものと聞いております(「調査報告書」「はじめに」、参照)。ですから、私たちはこの「調査報告書」およびそれを補完すべく最近公表された「追加報告書」を読み進めることによって、井上総長に対する疑義が解消されること、学内外からよせられているさまざまな質問に明快な回答が可能となることを期待しました。
しかし残念ながら、こうした期待は満たされませんでした。社会的な説明責任を果たすという場合、最も重要なことは、非専門家に対して、合理的で説得的な説明を行うことだと愚考します。ところが、非専門家である私たちが、「公正な立場からの十分な説明」という観点から読んだ場合、両報告書には納得できない点が多々含まれていたのです。このことからまた、専門的研究者以外の、大学外の多数の方から見ても、やはりそうではないかという疑問を私たちは覚えます。そこで問題解決の一助とすべく、私たちは、こうした問題点を率直に提示し、貴職に対して質問と要望を行うことにしました。

II 報告書の広報について
最初に両報告書の広報について2つの問題を指摘します。
現在「調査報告書」およびは「追加報告書」は大学本部の下記サイトからダウンロードできます。しかし、本学ホームページのトップページには、いずれの報告書についてもアナウンスがなく、これでは大学としてこの問題にどのように取り組んでいるのかが、甚だ分かりづらいのではないか、と思います。
「調査報告書」は昨年末に貴職が記者会見して公表され、部局長連絡会議でも説明されています。しかし「追加報告書」は、報告書に盛られたデータの一部を基にして、それを提供した中国航空航天大学張濤教授の記者会見が開かれているからでしょうか、「追加報告書」そのものに関するまとまった説明は、記者会見でも部局長会議でもなされていません。「追加報告書」には多数の画像が組み込まれているものの、文章による説明は殆どなく、あっても箇条書きで断片的に過ぎます。事柄の重要性に鑑み、詳細な説明が口頭および文書によって早急に果たされるべきでしょう。
「調査報告書」閲覧サイト:http://www.tohoku.ac.jp/japanese/press_release/pdf2007/20071228_2.pdf
「追加報告書」閲覧サイト: http://www.tohoku.ac.jp/japanese/press_release/pdf2007/20071228_4.pdf

III 対応委員会の構成
第2に貴職が委員長を務めておられている「匿名投書に関する対応・調査委員会」の構成について述べます。本委員会は、問題に対処する際、「客観性および公正性の確保」(1ページ)に努めた、とのことです。しかしその構成には大きな問題があると思われます。特に報告書のレビューを担当した専門家委員に弘津禎彦大阪大学産業科学研究所教授を選任したことが、適切であったといえるかどうかは疑問です。
確かに弘津教授は公表論文等から金属ガラスの著名な専門家と思われます。しかし井上総長を研究代表者とする文部科学省の特定領域研究「金属ガラスの材料科学」の研究分担者です。また、NEDOの「革新的部材産業創出プログラム」では、弘津教授の研究室は、プロジェクトリーダーである井上総長から予算が再配分される「再委託先」研究室になっています。前者は2007年度が最終年度の研究プロジェクトで、後者は2007年度を事業開始期とする大型研究プログラムです。弘津教授と井上総長とは直接的な利害関係者とみられても不思議ではありません。
科研費等の公的研究資金の審査や、公的機関が行うさまざまな外部評価で、審査委員や評価委員として外部委員を選任する際、直接的な利害関係者を原則排除するのが、今日では一般常識です。審査に「客観性と公正性」を貫くには、これ以外に方法がないからです。
貴職は、いかなる理由から弘津教授に「調査報告書」のレビューを依頼することになったのでしょうか。貴職は、直接的な利害関係者によってオーソライズされた報告書が、信頼性がある報告書になりうると考えておられるのでしょうか。
金属ガラスの材料科学 閲覧サイト: http://seika.nii.ac.jp/cgi/lgn/SearchCoreDetail
革新的部材産業創出プログラム 閲覧サイト: http://www.nedo.go.jp/activities/portal/gaiyou/p07007/h19jisshi.pdf

IV 『研究者の作法』と両報告書との齟齬
第3に、「調査報告書」と「追加報告書」の説明の仕方が十全であるかどうかについて指摘させていだたきます。「調査報告書」については報告書をオーソライズした弘津教授のレビューを、「追加報告書」については冒頭部分を中心に取り上げ、「再現性」の扱いで私たちがどうしても納得できない点を指摘します。
なお、以下では、私たちは、説明責任のあり方の指針として、東北大学が昨年4月に制定し、下記サイトで閲覧できる『研究者の作法 ― 科学への愛と誇りをもって ― 』(東北大学研究推進審議会、参照)に依拠いたします。『研究者の作法』は、日本学術会議や産業技術総合研究所、米国科学アカデミー等での議論と先行研究を踏まえて、研究のミスコンダクトを防ぐために、東北大学で「研究を遂行する上での基本的なルールと心構え」を定式化したもので、東北大学全学の教職員、院生・学生が等しく準拠すべき研究上の指針として、広く学内に配付され周知されているものです。
『研究者の作法』閲覧サイト: http://www.bureau.tohoku.ac.jp/kenkyo/fb/FFPleaf.pdf

(1) 弘津教授のレビューについて
『研究者の作法』では、「研究への誠実さ - 自分を欺かない」を説明して、「研究結果が『真理』として認められるためには『追試可能』であることが必要です」、と明記されています。ここでいう「追試」が、当該の研究成果を得た手法による「追試」を意味することは明白です。この説明に続けて、「日々の研究の詳細をラボノートに記載しましょう。第3者が再現できる正確さ、詳細さが求められます。自分の思考を整理、確認するためにも重要です」、と記されているからです。
ところが、弘津教授は、レビューの結論部分で、「最新の作製技術、および評価技術……に
より、優れた30mm径のバルク金属ガラスが得られていることが示されており、まさに再現性がこれによって確認されている」(2ページ)と記しています。しかし、この結論は問われている問題の回答にはなっていないのではないでしょうか。
『研究者の作法』で述べられている「追試」は、決して「最新の作製技術」による「追試」ではありません。あくまで当該の研究成果を導き出すに至った方法・手段によるものです。ここで問われている問題は、例えば、1993年の井上総長の論文は、当時の技術では不可能と考えられていた16mm径のバルク金属ガラスを作製することに成功したと主張しているが、海外の複数の研究者は、同じ実験結果を得ることができないことを示し、疑義を挟んでいる、この疑義は正当といえるかどうか、というものであり、「最新の作製技術」、すなわち2007年の技術で16mm径のバルク金属ガラスを作製できるかどうか、では決してありません。
弘津教授の今回のレビューは、『研究者の作法』に定式化されている東北大学の「再現性」や「追試」に関する基本的な考え方と一致していないように思われるのです。貴職はこの点をどのようにお考えなのでしょうか。

(2) 「追加報告書」について
「調査報告書」を拝見していると、貴職は「再現性」の新たな「追試」に対して一貫して否定的な対応をしているように見えるのですが、「追加報告書」のタイトル末尾には、「関連研究と再現性について」という文言があります。私たちは「追加報告書」にこの文言を見いだしたとき、これによって多くの疑問が解消されるのではないか、と期待しました。しかし私たちがここに見いだしたのは、弘津教授のレビューに内在する上の問題と同一の問題でありました。 「追加報告書」1ページ(ページ数は「追加報告書」に記入されたもの)の93年の総長論文への言及があります。そして、この1993年論文の「作製装置」欄には、「現有装置無し」と記されています。ところが、その右の「再現性」欄には「再現性有り(結晶相混在)」と記されているのです。 この資料を提供した装置」が存在しないにも拘わらず、したがって、張教授が実際に再現実験をして確認したと考えることができないのに、「再現性有り」、とどうして書くことができるのか、理解に苦しみます。
「追加報告書」の2~7ページには、1993年論文と密接不可分な直径16mmサイズのバルガラスの「再現性」に関する事例が掲げられています。しかしここで掲げられている2つの事例の作製方法は、1993年の総長論文で採用された作製方法と同一ではありません。『研究者の作法』が想定している「追試」による「再現性」の実証は、あくまで当該の研究成果を導き出すに至った方法・手段によるもので、こうした事例をここで掲げるそもそもの狙いが何なのか、よく分かりません。

繰り返し申し上げますが、私達は金属ガラスの専門家ではありません。しかし社会的責任を果たすという場合、最も重要なことは、非専門家に対して、合理的で説得的な説明を行うことだと愚考します。私たちは、「調査報告書」と「追加報告書」、および本学の「研究者の作法」を素直に読んで、上に記したような理由から、両報告書に得心できませんでした。同様の思いは、専門的研究者以外の、大学外の多数の方にも共通するのではないか、と推断しています。 最初に述べたように、事柄が東北大学総長としての井上明久教授の業績に係わるもころから、関連分野のみならず、東北大学全体の学問研究に対する姿勢が社会的に問われていると考えるべきだと思います。このような意味からも、貴職がこの問題に関わる社会的説明責任を徹底して果たされることを要望するものです。

大学からの回答「井上総長に係る匿名投書への対応についての要望書への回答」

本件、井上総長に係る研究不正等の疑義に関する匿名投書への対応につきましては、昨年6月に対応・調査委員会を設置し、同年12月25日に調査結果が報告され、12月26日に記者会見を行いまして、その結果を公表したところです。
本学の対応は、公表しました報告書にありますように、対象者が総長であること、疑義内容を記した文書が広く社会に流布されていること等に鑑み、本学ガイドラインを参考に告発ではなく匿名の相談として対応したものであり、その結果を公表することによって基本的に社会的説明責任を果すことができたものと考えております。
また、設置いたしました対応一調査委員会は、相談された内容 (今回の場合、相験者が匿名で特定できないため、投書の内容)について、確認・精査し合理的な根拠が認められる「相当な理由」あるいは「指摘されている疑義の具体的な事実関係」の有無を予備的に調査し判断することを目的として般置されたものであります。
この目的に沿って対応・調査委員会が実施した予備的調査の結果、本件投書内容に本学ガイドラインにおいて規定している研究不正、すなわち意図的な「裡造」、「改ざん」、「盗用」に該当すると判断するに足りる相当の科学的合理的理由が見出されず、本調査を行うに足る相当の理由は無いと判断したものであります。その判断理由は、報告書に記載の通りでありますが、人文科学、理工学及び医歯薬分野の学内委員及び外部専門家により構成された調査・対応委員会による判断として、客観性及び公正性が確保されたものと考えております。
また、本報告書についての内容、手法、手順についての客観性につきまして当該研究分野の著名な専門家にレビューを依頼いたしましたが、井上総長がこの分野の研究の先駆者であるという事情から、より学問的、専門的見知からのレビューとしてやむを得ないものと判断いたしました次第です。
なお、今回の投書で提起されている疑義及び貴殿のグループが要望されております再現性の問題につきましては、対応一調査委員会による調査において、本調査を行うに足る相当の理由は無いものと判断いたしましたが、その判断及び調査結果の内容の妥当性についてさらに議論が必要であるとすれば、バルク金属ガラスという最先端科学分野の学会等における研究者コミュニティの場において科学的見知から議論されるべきものと考えます。
なお、本学は「相当な理由が不正とする科学的合理的理由等」」が示された告発等についての取り扱いにつきましては今後も本学ガイドラインに則って真摯に対応する所存でありますが、告発等に相当な理由が無いと判断される場合には、本学研究者等の身分及び研究活動を守ることを基本に考えてまいる所存であることを何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。

教授5人による再質問状「再質問」

貴委員会のご回答を検討いたしました。要望書を提出して2ヶ月経っておりますが、ご回答に見いだされるのは、昨年12月25日に貴委員会が公表された「調査報告書」の趣旨説明を超えるものはありません。
「なお、今回の当初で提起されている疑義及び貴殿のグループが要望されております再現性の問題につきましては、対応・調査委員会による調査において、本調査を行うに足る相当の理由は無いものと判断いたしました…」
ご回答で私たちの要望書について述べられているのは、この「なお」書き部分のみです。ここから判断して、貴委員会は、私たちの質問の趣旨を誤解されているように思われます。
要望書で、私たちが要望したのは「直ちに本調査に進むべきだ」、ということではありません。 要望書で私たちが主張したのは、貴委員会の「調査報告書」は、「客観性及び公正性を確保」したもの、すなわち社会的説明責任を果たしたもの、とは言えないのではないか、ということでした。その理由として、私たちは、貴委員会の広報や「調査報告書」そのものに内在する問題点を3点指摘しました。
私たちは、貴委員会に対して、以下の質問に正面から答えて頂くことを重ねて要望します。

質問

(1) まずはじめに、私たちには理解できないことがあります。貴委員会のご回答には、昨年12月25日に貴委員会が公表された「調査報告書」の趣旨説明を超えるものはありません。なぜ、そのような回答を行うのに、要望書をお届けしてから2ヶ月もの長期間を要したのでしょうか。
(2) 私たちは、要望書で、貴委員会の「調査報告書」は、大学の公式ホームページで公表されているが、トップページに何のアナウンスもないことから、アクセスするのが容易ではないことを指摘したのち、事柄の重要性に鑑み、誰でも容易にアクセスできるようにして欲しい、と要望しました。現在も状況は変わっておりません。ご回答では、これについては何も触れられていません。ご説明をお願いします。
(3) 要望書では、「調査報告書」のレビュー者が弘津禎彦大阪大学教授であったことについて、弘津教授が井上総長の共同研究者であることは公知の事実であり、レビュー者として不適切と考えられることから、①弘津教授を選任した経緯はどうであったのか、②また利益相反に関する考え方から、そもそも、弘津教授によってレビューされた「調査報告書」は、信頼性がある報告書といえるかどうか、質問したのでした。
再度質問します。①弘津教授を選任した経緯はどうでしたか。また委員会で弘津教授をレビュー者にすることの妥当性について、何の議論もなかったのでしょうか。②貴委員会は、弘津教授が井上総長の共同研究者であることが判明したいまでも、弘津教授がレビューした報告書が、信頼性がある報告書として通用する、すなわち今回の「調査報告書」が、「客観性及び公正性を確保」しているとお考えでしょうか。
(4) 要望書で私たちは、本学が一昨年四月に制定した『研究者の作法 ― 科学への愛と誇りをもって ― 』を、「再現性」問題でもっとも重視すべき指針と考えました。というのは、この『研究者の作法』は、東北大学で「研究を遂行する上での基本的なルールと心構え」を定式化したもので、東北大学全学の教職員、院生・学生が等しく準拠すべき研究上の指針として、広く学内に配付され周知されている指針だからです。
この観点から「調査報告書」の弘津教授のレビューを精査すると、そこには看過できない問題がありました。弘津教授は、レビューで、1990年代の総長論文の「再現性」が2007年の技術によって立証可能である、と読み取れる言及をしているからです。
私たちは、要望書で、こうした矛盾を指摘し、「調査報告書」は問題に関する社会的説明責任を果たしていないのではないか、と述べたのですが、ご回答は、こうした矛盾する説明に具体的に立ち入ることがありません。そこでこの点に関するご説明を要望します。

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