東北大学新聞:

めちゃめちゃクエてる!ケーキ対策で甘党を救え

私は節約主義者だ。電気はしっかりと消し、割り箸も使わない。

スーパーにはマイバックを持参し、ビニール袋も断固拒否。好きな言葉は「もったいない」だ。
ある日、私はいつものように、どうすれば資源を節約ができるかを考えていた。突然ケーキバイキングの話を耳にしたのはそんな時だ。超絶甘党でもある私はこの話にすぐに食いついた。しかし費用は1時間2千円。私は頭の中で瞬時に計算した。これだけあれば、食費を抜かせば2週間は生活していける。節約戦士としての自分と甘党としての自分が頭の中で火花をちらす。そして、結論を導いた。1万円分食べればいい。そうすれば8千円の節約になるのだ。
私の理論では、人数は多い方がお得だった。妙案を思い付いて得意になった私は、早速部員を集めてケーキ屋に行くことにした。すると、4人の甘党たちが名乗りを上げた。こうして我々はケーキバイキングに行くことになったのである。
とある土曜日。皆でケーキ屋さんに向かう。ケーキが待ちきれない我々は、開店して早々入店した。集まったのは全員男。周囲から見れば奇妙な団体だったのかもしれないが、そんなの関係ない。ケーキが食べられるのなら、何だってできる。ケーキバイキングといえば、小さなサイズのケーキがたくさん並んでいるのを想像しがちだが、この店は違う。市販で売っている、400円ほどのショートケーキやモンブランといったケーキが食べ放題になっているのだ。皆の前にはコーヒー、そして皿には2個ずつのケーキが取られ、バイキングが始まった。まずは皿に乗った2つをじっくり味わって完食。口に広がる甘味が心地よい。日頃の雑務から解放されるひと時を堪能していたが、ふと気がついた。そうだ、もとを取らなくては。
私はもうひとつケーキを注文し、3つ目のケーキを食べることにした。そのころ、部員Fは調子が悪そうにトイレに籠ってしまった。きっと昨日の夜は、バイキングが楽しみで、ワクワクして眠れなかったのだろう。数分後、私は6つ目のケーキに取り掛かった。しかし、そのころから、我々の体に異変が起こり始めていた。目の前にあるのは確かにケーキのはずなのに、目に映る物体は砂糖の塊にしか見えない。部員Rもトイレに駆け込んで、帰ってこなくなってしまった。ここで終わるのはもったいなぁい!と、気合いで7つ目のケーキを取ってきた。
終了15分前、私の皿には9個目の砂糖の塊が乗っていた。時間はある。そしてもう少しで2桁だ。そう頭では理解しているのに、体が動かない。これを金縛りというのだろうか。隣では部員Kが10個目を皿に載せているが、目は虚ろで、まるで屍のようだ。そうして無気力な空気につつまれながら、バイキングの時間は終わってしまった。
結局、私は皿にのっていた砂糖の塊を食べきって、9個完食。最も多く食べた部員Kは9と5分の4個くらい食べたが、それ以降は固まっていた。トイレから途中復帰した部員Fと部員Rは合計5個。そして沢山食べようとせずに、優雅なティータイムを送っていた編集長も5個だった。記録を目指して食べていた私と大差ないではないか。バイキングは量じゃない。この日、大切なことに気づくことができた。
その後、帰りに見かけるアイスクリームの看板も、食堂のケーキも、見るだけであの頃の感覚がフラッシュバックして私を苦しめることとなる。こうして、甘党の私にとって、このバイキングは大いに節約に貢献するのであった。

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