東北大学新聞:

感染症防止に向け県と協定

本学と東北大学病院、宮城県が「感染症拡大防止協定」を結んだ。

この協定は新型インフルエンザなどの重大な感染症が県内で発症した際に、本学と大学病院、県が協力してその拡大防止に努めるというもの。都道府県と大学が正式にこのような協定を結ぶのは全国でも初めての試みである。
この協定により、これまでは各研究室や個人に対して要請されていた感染症対策に、病院全体として取り組んでいくことになる。今後、本学で感染症患者を抱える施設への人材派遣や実際の治療を行っていくほか、市民向けに感染症関連の講演を行い、県と協力・連携していく方針だ。
本学はこれまでに正式な協定は結んでいないものの県からの要請を受け、感染症拡大防止に努めてきた。実際に2003年のSARS発生時には県の要請を受け、人材を派遣している。また、県内の医療施設での感染症対策の直接的な指導や、医療従事者や住民に対する感染拡大防止を呼びかけるセミナーを行ってきた経緯があり、今回の正式協定締結に至った。
本学大学院医学系研究科の賀来満夫教授は「感染症を制御するためには地域ネットワークの構築が重要」と語る。今後、感染症に対する情報の共有化、感染症専門家という人的資源の地域差や施設差を縮小するための協力・連携・相互協力、感染伝播拡大を抑制するための地域全体への啓発・教育・人材育成システムなど地域ネットワークを作っていく予定。これを具体化したのが今回の協定である。
この締結式が10月29日に県庁で行われ、本学からは山本雅之医学系研究科長、東北大学病院の里見進院長らが出席した。今後、県と本学は協力内容やそれぞれの役割に関する具体的な防止計画の取り決めをしていく予定である。

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