ナノ学会が総長らへ回答要請
井上総長らの論文に再現性がないと指摘された問題で、本学は、ナノ学会から井上総長外1名に対して提出された質問状へ回答する必要がないと考えていると、報道部の質問状に文書で答えた。
この見解は2月17日の教育研究評議会において、渡邉誠研究担当理事(当時)がすでに説明していた。
報道部の質問に対し本学は「問題にされている93年の論文は、当時日本金属学会編集委員会の査読を経て学術誌Material Transactions JIM(現在のMaterials Transactions)に掲載されたものであり、同学会が対応すべき。03年に設立されたナノ学会は本件に対応する権限がない。同誌は日本金属学会、ナノ学会など10の学会が共同刊行。『同誌で問題が生じた場合、当論文の著作権を持つ学会が責任をもって対応する』と、合同編集会議で決められている」と答えた。
また大村泉教授・高橋禮二郎客員教授が日本金属学会編集委員会宛てにも提出した同じ内容の質問状に対して、編集委員会は「10年以上前の論文に対し疑問を呈するだけでは、材料科学の発展に寄与するとは考えられない。当質問には、科学的とは言いがたい記述がある。また質問の大半は、論文に対するものではなく、東北大学が作成した資料に対する意見・討論である。これは東北大学に対してするべき」と答えた。
ナノ学会は本学2教授らの質問に回答するよう井上氏らに要請していたが、一度延長した期限までにも回答がなかった。「2教授らの質問に答える必要がない」というのが井上氏らの回答だと、ナノ学会編集委員会は見なした。
