農学研究科佐藤英明教授 紫綬褒章を授賞
本学農学研究科の佐藤英明教授が平成21年度春の紫綬褒章を受章した。
今年度春の紫綬褒章受章者は全国で24名。
褒章はある分野において立派な行い、功績のあった人物に対して国が与える記章である。年2回春と秋、昭和の日と文化の日に授章式が行われる。褒章はその授与対象別に6種が定められており、紫綬はこのうち学術・芸術上の業績を挙げた人物に授与される記章。
佐藤教授は動物生殖分野について長年研究を行ってきた。家畜の卵子が育つメカニズムを解明するなど、生殖研究で多くの業績を挙げており、これらの研究は医学分野にも応用されて、高い評価を得ている。今回の受章は動物生殖研究のみならず、その医療分野への転用・貢献によるものも大きいと見られる。
また、佐藤教授はアジアとの学術交流にも積極的な態度で取り組む。現在、アジア地域ではバイオテクノロジーへの関心が高まっている。しかし、アジア地域では学生や地域住民の要望に対して、バイオ分野の研究に取り組む大学数や教授数が不足している。教授はこの点に注目し、インターネットを利用した講義配信を試みた。第1回目の配信は既に行われており、その対象国はタイ、インドネシアなど。佐藤教授は「家畜生産はアジアで急速に発展している分野。日本の家畜生殖技術をアジアに伝えていきたい」と述べている。これらアジア向けの講義配信は全て英語で収録されており、講義陣は本学農学部の教授らを中心に構成された。日本の高度な生殖技術を活かし、アジア地域で環境負荷の少ない家畜生産を目指すのが目標だ。
今回の褒章受章は去年中に文部科学省に履歴書、論文引用回数、著作物などの全リストを提出。それらの書類内容と研究を総体的に評価して、決定した。「受章は提出書類作成に携わった星野助教らの尽力もあって実現した」と佐藤教授は語る。
今後の畜産研究に関しては、畜産をアジア地域の活性化に繋げ、家畜と人間社会の共存を目指すとともに日本の畜産技術をアピールしていきたい、としている。
