東北大学新聞:

本学模擬裁判が公演 テーマは「冤罪」と「裁判員」

第58回模擬裁判が、10月17、18日の両日、本学百周年記念会館川内萩ホールにて行われた。模擬裁判は、本学法学部の模擬裁判実行委員会が主催する裁判劇で、少年非行問題や医療事故など毎年さまざまな社会問題を取り上げている。今年の公演タイトルは「残響―冤罪と裁判員―」。

劇は、会社員の石垣章介が自宅で殺害された事件を背景に始まる。容疑者として逮捕されたのは友人の北見豊。彼は石垣に多額の借金をしており、また事件当日に石垣宅を訪れていた。しかし北見は殺害を否認。法廷のシーンでは、北見を有罪とする検察側と無罪を主張する弁護側、双方が激しい論争を展開した。また、裁判員、被害者の両親、容疑者の妻といった事件を取り巻くさまざまな立場の人々の錯綜する思いにもスポットが当てられ、冤罪というテーマの難しさを観客に示していた。裁判は、一審で検察側の主張が認められるものの、最終的には北見が犯人であるかどうか疑問が残るとして、二審で無罪の判決が下る。
劇中ではスライドが用いられ、難しい法律用語や裁判の流れなどの解説が加えられたほか、入場時に配られたパンフレットに日本の刑事裁判のしくみや、冤罪、裁判員制度の詳しい説明を載せることで、法律に詳しくない人にも理解がしやすくなるよう配慮がなされていた。公演終了後には、裁判で取り上げた事件の判決文が配られ、最後まで観客を飽きさせない工夫が見られた。

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