緑茶を飲む女性 肺炎死亡リスクが低下
本学大学院社会医学講座公衆衛生学分野の辻一郎教授らグループが、緑茶を飲むことで女性の肺炎死亡リスクが低下することを発表した。これまで緑茶が感染病に対して効果があることは分かっていたが、人間に対する効果を調べた研究は少なく、また、肺炎に関して焦点を当てたものはなかった。今回の調査はウイルスや細菌によって引き起こされるインフルエンザや肺炎を調べたもので、飲食物が気道に入ることで起きる誤嚥性肺炎は含まれていない。
発表によると、緑茶を一日当たり一杯未満飲む女性に比べて一杯以上飲む女性の肺炎死亡リスクは41%ほど低下する。一日に飲む量とリスクの低下にはあまり関係はなく、一杯飲むだけでも十分肺炎死亡リスクを低下させる効果がある。これは、緑茶に含まれるカテキンがウイルスや細菌の活動を抑え、ダメージを与えているからだと考えられる。
また、男性においては緑茶の摂取量と肺炎死亡リスクに関連はなかった。グループはこのことに関してタバコとの関連の可能性を考えたが、関連はなかった。この調査では、年齢による差は見られなかった。
今回の発表は宮城県大崎保健所管内に在住の40~79歳の男女約4万人の集団を12年間追跡調査した結果から得られたもの。グループは今後、静岡県掛川市の市民を対象にした調査を実施して緑茶がインフルエンザを抑える効果があるかどうかを調べる予定。
