Happy Christmas 演出はみかんツリーで決まり!
読者の皆さんは、みかんが好きだろうか。きっとみかんを嫌いな人は少ないのではないか。給食に出てきた冷凍みかん…みかんを中指にはめて「結婚指輪だぜ!」とか言っていた少年時代…。おそらく誰にも、みかんに関する甘酸っぱい思い出があるはずだ。
かく言う私も、みかん大好き人間である。ポテトチップスが食べたくなったら、みかんを食べ、チーズケーキが食べたくなったら、みかんを食べるのだ。みかんダイエット。おすすめである。
そんなわけで、みかんは私にとって冬を過ごす上で欠かせないものになっているのだ。労働者にとってのビールと同じだ。家に帰ったら、とりあえずみかんを食べる。今年の冬も、私は去年までと同じくみかんに満ちた生活を送っていた。だが、なんだか今年は物足りない…。私は違和感を覚えていた。
一体どうしてだろう、少し考えた末に私は答えにたどり着いた。一家団欒の空気が足りないのだ。みかんは一人で部屋にこもってネット麻雀をしながら食べるものではない。そう気付いた私は早速、一緒にみかんを食べよう、と友人たちに声をかけたのだが、「そんなことよりキムチ鍋しようぜ!」と一蹴されてしまった。だが私はあきらめず、今度は大量のみかんを食べる企画を報道部に持ち込んだ。その企画に難色を示す部員達…。やはりダメなのか…?そう思った瞬間、私の脳裏に、キムチ鍋をした際に友人が放った一言が蘇った。
「もうすぐクリスマスだよね。みんなはやっぱり好きな人と過ごしたりするんでしょ?」
独り身の私にとって、それはどれだけ心をえぐる言葉だっただろうか。だが私はその言葉からある一つの可能性を見出した。私の好きな人…それはパソコンや携帯ゲーム機の中に住んでいるキャラクターなどではない。ズバリみかんなのだ!私はクリスマスをみかんと過ごすことを決意した。そこで私は、クリスマスにみかんを食べ、しかもその皮でクリスマスツリーを作ることを提案したところ、あっさり受け入れられた。企画スタートである。
まずみかんを買うところから始まる。私は決行当日、昼休みを利用して木町のCО○Pまで自転車を走らせた。そして手当たり次第にみかんを買い物かごへ入れた。もちろんレジで精算する際、店員さんが驚いていたが気にすることはない。合計5キロオーバーのみかんを自転車の前かごに詰めて、私は学校へと戻った。川内キャンパス手前の上り坂では、みかんの重みで転びそうになったが、なんとか私は部室に辿り着いた。きっとみかんが到着するのを待ち焦がれている部員がいっぱい…いなかった。待っていたのは心優しいみかん好きの部員3人だけだった。だがそんなことでへこたれていられない。いよいよみかんを食べる時が来た。
まず皮をむく。一番安いみかんだったからなのか、若干皮が硬い気がした。次に身を取り出して、食べる。甘い!あまりすっぱくない!安い割にいい仕事をするみかんである。私を含めた4人の部員たちは、新聞の編集作業と並行してみかんを次々に消費していった。やはり私がみかんを生涯のパートナーに選んだのは間違いではなかった。
「みかんラブー!」
「みかん萌えー!」
飛び交う部員たちの歓喜の声。みかんはあっという間に残り少なくなっていた。それだけではない。みかんを摂取したおかげで、我々の体内ではコラーゲンが最大出力で生成されており、我々はすべすべ健康美肌に生まれ変わることができていた。だが、そんなつやつやの部員達の誰一人として、次のみかんに手を出さない。飽きてしまったのだ。これは迂闊だった。味のバリエーションを増やすために練乳でも買ってくればよかったのだろうか。
そんなことを考えながら、私はひたすらみかんを食べ進めた。正直これ以上食べたくはなかったが、私のみかんへの愛情がそうさせていた。もはやみかん中毒である。食べるのをやめたら禁断症状が現れていたのかもしれなかった。このような異常なまでのみかん愛に、他の部員たちはどん引きしていたに違いない。
そしてついに、大量にあったみかんが底をついた。だが私たちには達成を喜ぶ前にしなければならないことがあるのだ。そう、みかんツリーの制作である。
「ありったけの皮をーかき集めー♪」
某海賊アニメの替え歌を歌いながら、我々はツリーを作り上げていった。全ての皮を積み上げると、こんもりした山のようになった。これではクリスマスツリーの雰囲気が出ない!ということで、飾り付けをすることにした。とりあえず山のてっぺんにみかんの実を載せてみたが、ますますツリーからは遠ざかった気がした。だがこれはこれで芸術である。我々は作品の出来栄えに満足し、この企画はお開きとなった。
最後に、私がこの企画を通じて感じたことは、みかんは1日に5個が限度ということである。みなさんには、用法・用量を守って正しくみかんを食べて欲しい。
