行政刷新会議 事業仕分け
行政刷新会議による事業仕分けにおいてグローバルCOE事業に対し「予算要求の縮減(3分の1程度)」との評決がなされたことに各地から異論が相次いでいる。昨年11月30日には本学脳科学グローバルCOEのリーダーである大隅典子教授(医学系研究科)が文部科学省へパブリックコメントを提出。翌日の12月1日には同グローバルCOEを含む全国13の生命科学系のグローバルCOE拠点が緊急共同アピールを行った。12月3日には本学の12のグローバルCOE拠点を含む全国140のグローバルCOE拠点が共同で声明を出した。
大隅教授のパブリックコメントでは我が国が資源に乏しいことから人材、特に大学院生や博士研究者といった若手研究者の育成の重要性を説く一方、運営交付金が毎年1%削減されていることなどで疲弊している国立大学の現状にも触れた。また、教育・人材育成理念や社会貢献として行われた市民向けイベント「脳カフェ」などの実績を挙げ、同グローバルCOEの必要性を説明した。さらに、教育や人材育成には長期的展望が望まれるとし、高等教育に進む人数はどの程度が適切か、博士研究員にどの程度の直接的支援が国としては必要かなどのビジョンを国が描く必要があるとした。
生命科学系グローバルCOE拠点による緊急共同アピールにおいてはまず13の事業が21世紀における日本の将来を担う若手人材の育成を強力に推進するものだと強調。事業の趣旨や拠点間の交流などの実績を説明した。予算要求の削減(3分の1程度)という結果に対しては、「教育への投資にこのような判断が下されるとすれば、研究活動に邁進してきた若手研究者の志を挫くものであり、海外の頭脳流出さえも招きかねない」とした。
全国140グローバルCOE拠点による声明では高等教育予算の国際比較や世界大学ランキングの引用による実績検証を挙げた。また、ポスドク(博士研究員)についても大きく触れ「世界を相手に最先端研究で競っている研究組織の中からグローバルCOE拠点が選考され、ポスドクを含む若手研究者の育成事業と最先端研究を行う現場とが有機的に連携して人材育成と研究活動に邁進している」とした。
脳科学グローバルCOEの長神風二特任准教授(広報・コミュニケーション担当)は「グローバルCOE事業の半分以上が人件費に充てられている。このような状況で予算を削減されれば事業として成り立たなくなる」と語った。
