東北大学新聞:

受動喫煙に新たなリスクを発見 岩手県花巻市で実地調査

本学大学院薬学研究科今井潤教授・大久保孝義准教授、医学系研究科環境保健医学分野、本学大学病院メディカルITセンターから構成される研究グループは家庭や職場において受動喫煙を受けている女性は受けていない女性に比べ血圧が高いということを明らかにした。

今回の調査は岩手県花巻市大迫(おおはさま)地区において、家庭等で受動喫煙を受けるリスクの高い成人女性を調査対象として行われた。同地区の地域住民の協力に基づき家庭血圧の測定を行い、測定頻度は1年に1カ月とし実施された。なお、飲酒など受動喫煙以外に血圧を上げる要因については補正をかけることで排除しており今回の調査では受動喫煙に関するリスクのみを取り上げたものとなっている。
分析の結果、家・職場双方で受動喫煙を受けている人の最高血圧は受けていない人に比べ約4mmHg高いということが判明。また、毎日受動喫煙を受けている人に関してもそうでない人に比べ約4mmHg高いとわかった。2mmHgの低下により脳卒中患者は日本国内において9000人程度、日常生活動作低下者は3500人程度減少するとされている。このことから調査グループは受動喫煙の防止により国民の血圧水準を下げることは重要な意味を持つとしている。
喫煙に関しては肺がんなどの発症リスクを高めることは広く知られているが、近年では受動喫煙の悪影響にも注目が集まり、受動喫煙においても同様のリスクが明らかにされている。今回の調査に先立ち、喫煙により血圧が高まることが明らかになっていることから受動喫煙においても同様の危険性があるとの可能性が指摘されていた。

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