東北大学新聞:

春の紫綬褒章 中沢正隆教授が受賞 光通信の発展に貢献

本学電気通信研究所長の中沢正隆教授が平成22年度春の紫綬褒章を受章した。今回の受章者は全国で24名である。

褒章はある分野において著しい功績を残した人物や、仕事に励み人々の模範となった人物に国から贈られる記章である。褒章の授与が行われるのは、春と秋の年2回。褒章は授与対象別に6種が定められており、紫綬はこのうち芸術や学術の分野で業績を挙げた人物に授与される。
中沢教授が長年研究を行ってきたのは光通信技術の分野。現代に普及しているインターネット通信の発展に直接貢献する分野である。現在のNTTである日本電話電信公社に所属していた36歳のときには、世界ではじめて「光増幅器」の開発を成功している。光増幅器とは光信号を強め、伝達できる情報量を増加させる装置。また、NTT研究所にいた時代は最先端の分野で他国と切磋琢磨し合うことで自分の能力を蓄積した。本学に来てからは、デジタルコヒーレント通信技術の分野の研究にも着手し、さらなる光通信の大容量化と高速化を目指す。2006年には、米学術情報会社の予測で「ノーベル賞受賞候補」と紹介されている。
今回の受章は、このような研究の積み重ねによる社会への貢献によるものが大きいと見られる。
今後は、現在も研究中であるデジタルコヒーレント通信技術の実用化を目指す。そして、自分の研究を進めると同時に、若い研究員のサポート役となって人材育成にも力を入れる方針だ。

(以下インタビュー)
―受章後の心境を教えてください
これまでの仕事が評価されて光栄に思う。様々な方面からの支援にも感謝したい。

―研究にあたって苦労したことや、辛かったことはありますか
研究はいつも成功するものではなく、失敗や挫折は数え切れない。研究を続けていくためには数多くの失敗を乗り越えるような忍耐力が必要。目標を落とさずに、失敗の解決策を見つけていき、次へ次へと進んでいくことが大事だと思う。その解決策が見つけられないときが一番辛い。

―教授が学生に求めることを教えてください
自分の才能を信じて、アクティブに自分の道を考え、切り開くこと。若いうちは活力と忍耐力があり、その力が研究に必要とされるものである。
また、大学で勉強するだけではなく「社会的な関わりを持つこと」が大事。社会的な関わりを持つということは社会で多くの体験をすること、多くの人の話を聞くことである。
最後に、易きに流れず、自分を磨き上げ高めることを忘れないでほしい。

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